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通勤時間が12倍に…28歳・SE男子を待ち受ける理不尽な配属

学び

不規則な勤務時間で体内時計がおかしくなる

「入社して半年後に仕事の内容が変わり、システム運用部隊としてシフト勤務のメンバーに入ることになりました。毎日決まった時間に出社することがなくなって、『早朝に出社する朝番』と『昼過ぎに出社する遅番』というシフト勤務の体制が始まりました」

 当初は新鮮味があった変則勤務でしたが、徐々に慣れていくにつれ辛さが勝るようになっていき……。

「遅番のときは午後から出社したり、朝番のときは夕方には帰れたりと、普段は見られないであろう市井の人々の生活を垣間見ることができ、今までにない目新しさを感じました。

 ただそれも最初のうちだけでした。朝番のときは始発に乗って1番乗りで会社に出社しなければなりません。しかも電車の乗り換えが2回あったため、途中で寝ることも出来ず、眠い目をこすりながらなんとか会社まで向かっていました」

 朝番と遅番の日が規則的ではなかったこともあり、日頃から時差ボケのような状態になってしまったそうです。

インフルエンザと診断され…

体調不良

 寒い冬の時期には、こんな不運なこともありました。

「出社して少し頭痛が…。仕事の区切りが付いたら早退しようと思っていましたが、みるみるうちに熱が上がっていきました。悪寒が止まらい様子を同僚に心配されて、遂には追い出される形で会社を早退し、近くの病院へ。検査の結果、インフルエンザA型と診断されてしまいました」

 家までは2時間の道のり。いつにも増して遠く遠く感じられたようです。

「高熱で意識が朦朧とする中、家までの距離は遥か先に感じられました。薬局で栄養ドリンクやレトルトのおかゆを買ってから、なんとか電車に乗って揺られて帰りましたが、家に着くまでの時間はとてつもなく長かったです。永遠に自宅に辿り着かないような気さえしました」

 幸いにも配属から1年半が経った頃、担当していた案件での契約期間を終えた健吾さん。ちょうど良いタイミングで別の案件が舞い込んできて職場が変わったため、シフト勤務と長時間通勤は共に終わりを迎えたとのことです。

特集・私の“痛勤ラッシュ”レポート

<TEXT/永代 明介>

1992年生。港区のIT企業でエンジニアをしながら、複業でライターをしてます。趣味は読書とラジオ。お笑い全般が大好き。編集・ライター養成講座40期生

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