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通勤時間が12倍に…28歳・SE男子を待ち受ける理不尽な配属

学び

 結婚式の挨拶と通勤時間は短いに越したことはありません。しかし、勤務地を勝手に決められてしまうのが会社員の宿命。なかなか思い通りにはいかず、長時間通勤となってしまった辛さは身に覚えのある人も多いのではないでしょうか。

通勤風景

※画像はイメージです(以下同じ)

 IT企業でシステムエンジニアとして働く佐々木健吾さん(仮名・28歳)はかつて長時間通勤をしていたときの苦労を語ってくれました。

神奈川から約2時間の長旅

「新卒で入った会社の本社は神奈川県。近くに社宅マンションがあり、格安の家賃で借りられてラッキーだと思っていました。しかし、入社後に配属先は高確率で都内になると知らされたんです。当初は、全然問題ないだろうと楽観的でしたが……」

 新人研修は最初の2か月間だけ本社で行われたそうです。その間は家から会社まで10分ほどの距離で快適な生活を謳歌したとのこと。

「最終日に各自の配属先が発表されました。私はなんとか希望の部署に配属されたものの、勤務地はなんと西葛西。もうほとんど千葉県です。職場は駅から少し歩く距離にあったので、家から職場まではトータルでおよそ2時間。想像以上に辛い日々が待ち受けてました」

 案の定、残業して疲れて帰るとなると、電車で寝過ごしてしまうことも何度かあったようです。

最寄駅のスーパーに辿り着けない

 佐々木さんから他にも長時間通勤で大変だったことを教えてもらいました。

「ベッドタウンである最寄駅は夜が早く、スーパーが21時閉店でした。定時は19時だったので、そのスーパーに着くには、定時ジャストで会社を出るしかありません。が、そう易々と帰れるはずもなく……。社宅には2年ほど住んでいましたが、平日夜に満足な買い物ができたのは両手で数えるくらいでしたね……」

 さらに、スーパーが手軽に利用できないことは他にこんな弊害をもたらしました。

「近所のスーパーで夕食を買えないので、自然と帰宅途中で外食することが増えました。ラーメン、牛丼屋、ファーストフードのローテーションを1年続けた結果、体重が5キロ増えました。当然のことながら食費がかさんでしまいますし、次第に外食にも飽きてきました」

 佐々木さんは苦い経験を活かし、将来の引っ越しの条件として「最寄駅のスーパーが遅くまで開店しているか」を気にする癖がついたそうです。

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