「わからないこと」を放置してしまう新入社員が考えていること
「わからない」を放置している新人には…
もちろんわからないことを自分で調べることも大事です。しかし、誰かに聞けばすぐわかることを時間かけて調べている人は、時間コストという視点に欠けていると言わざるを得ません。
こんなときいつも私がとるスタンスは「同じことを何度も言わせるのも怒るけれど、わからないことを放置して時間を無駄にしたらもっと怒るからね」というものです。常日頃から「困っていることを言わないで放置するのが最もダメ。すぐに報告、相談してほしい」というメッセージを伝えるようにしています。
なお、新人が自分からどんどん質問をするのはいいことなのですが、かといって、全く自分で調べようとせず、すぐ人に頼る姿勢もほめられたものではありません。自分の考えを持って、相談や質問に来ることも合わせて教えましょう。
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<匠の時短質問>
わからないことを放置している新人に対して伝えるとき
「疑問点を放置すると、チームに迷惑がかるのはなぜかな?」
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周囲を巻き込み、みんなで教える
現在の職場環境は、一昔前に比べると、より仕事のスピードが求められ、一人ひとりが抱える業務量もだいぶ増えています。そのような状況の中で、一人の指導者で新人にすべてを教えきるのは限界があると感じます。
新人の育成時間不足を避けるためにも、一人の新人を複数の担当者で教え、フォローするというように、教え手の負担を分散して、なるべく多くの人が関わりながら育成する環境を作ることが求められています。
現在の職場では、教える人が常に新人のそばにいられるわけではありません。教え手がいないときでも、新人が困ったらフォローできる状態を作っておくことが大切です。
新人としてはいろいろ教わったあとでも、「ここを再度確認したいな」と、ふと思うことは多いものです。説明を受けているときに、腑に落ちない部分を質問しそびれてしまうこともあるでしょう。また、細かいことや例外のケースなど、まだ教わっていないことも意外と多いので、実践に移してみると壁にぶち当たることも多々あります。