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アップルを陰で支えた「デザイン経営」とは?日本初の専門講座も開講

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 先読みのできない世の中になるなかで、「デザイン経営」という言葉をよく耳にするようになった。例を挙げれば、アップルやダイソンなど消費者のニーズをデザイナーの目線で見極め、新しい価値を創造するといった欧米企業は、世界的に注目されるようになった。

アップル

※イメージです

 多摩美術大学は2019年11月、日本初のデザイン経営の人材育成を目的とした講座「TCL-多摩美術大学クリエイティブリーダーシッププログラム(以下TCL)」を2020年春に開講することを発表した。

 社会から求められるデザインの役割は、時代とともに変化する。これからの時代に必要なデザイン思考とはどのようなものなのか。同校の教授であり、株式会社HAKUHODO DESIGN代表取締役を務める永井一史氏に話を伺った。

デザイン経営とはそもそも何か?

「デザイン経営とは、企業価値向上のためにデザインを重要なものと捉え、経営資源として活用していくことを指します。企業経営における役割には2つの側面があり、1つはブランディング、もうひとつはイノベーション。さまざまなものが発達、成熟している背景から、デザインの力で企業自体の存在意義を明確にしなければならないと思っています」

 昨今では、企業にCDO(チーフ・デザイン・オフィサー)やCCO(チーフ・クリエイティブ・オフィサー)といった、デザインの知見を有する者が経営に参画しているという。

「例えば、よく知られるアップルはMacから始まって、iPod、iPad、iPhoneなど次々と創造的なプロダクトを世に出し、今や時価総額世界1位の座に君臨していますが、その裏には、ジョナサン・アイブという最高デザイン責任者が、創業者スティーブ・ジョブズとともに、デザイン経営を主導していた。また、日本でも、自動車メーカーのマツダにはデザイン部門の最高責任者である前田育男氏、良品計画で『MUJIブランド』の礎を築いたアートディレクターの田中一光氏などデザインの力で企業経営を牽引し、価値を生み出している事例もあります」

「デザイン経営」とは企業の方向性を指し示す

永井一史

株式会社HAKUHODO DESIGN代表取締役・永井一史氏

 そのためには、企業としてのビジョンやミッションを再定義し、事業として一貫性を持つことが肝になるという。

「デザインという言葉は色や形といった“モノ”以外にも、最近では情報伝達やビジネスの仕組み、問題解決のプロセスなど“コト”を意味する広義な意味で使われるようになった。『デザイン経営』とは企業経営の方向性を指し示すものであり、イノベーションを起こすにはこういった思考が不可欠になってくるのは間違いありません」

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