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驚いたときに英語で「Really?」と聞き返す。実は失礼?

コラム

言い換えるならこの表現に

英会話 ビジネス

 学校の英語の授業でReally? を学んだときに、質問文のように「語尾を上げて言う」と教わったことがあるのではないでしょうか? しかし実際に英語圏で生活をしていると、それほど耳にしません。前述の理由に加えて、幼稚な響きがあるからかもしれません。

 また、Really? を単独で使われることも少ないです。その代りに、I have never thought of that!(考えもしなかったよ)とかThat surprises me!(それは驚きだ!)などと一言付け加えられるのが一般的です。この様に一言付け加えるだけでも、「自分が思いつかなかっただけで、あなたを疑っているわけではない」というニュアンスが出るのかもしれません。

アクセントで意味が変わる

 Really? の語尾を上げて発音すると、語尾(2つ目の「リ」)にアクセントが置かれます。しかし、Reallyの最初の部分(1つ目の「リ」の部分)にアクセントを置き、語尾を上げずに発音することも少なくありません。Really? という表現自体がややカジュアルですが、語尾を上げずに発音すると少しだけ、そのカジュアルさが薄れます。

 ただ気をつけるべきは、このように語尾を上げずに発音されるReally? は、カジュアルさを避けるためだけに使われるのではなく、聞き飽きた内容に対して、適当に返事をする時にも使われるということです。

「ふーん」「へー、そうなんだ」と心ここにあらずで人の話を聞いている時に、よく語尾を上げないReally? が使われています。もしも誰かと話をしていて、相手がこのようなReally? を繰り返したら、「自分は相手を退屈させてはいないか」と考えてみるとよいかもしれません。

 もちろん、Reallyは「とても」という意味でVeryの同義語としても使われます。これは学校で学んだとおり。Veryよりもやはりカジュアルな表現ではありますが、日常会話では良く使われます。

<TEXT/木内裕也>

会議通訳者、ミシガン州立大学研究者。アメリカ大衆文化、アメリカ史の研究を行うほか、国際一流企業、各種国際会議などの通訳を行う。またプロサッカーの審判員としても活躍。著書には『同時通訳者が教える 英語雑談全技術』『耳と口が英語モードになる同時通訳者のシャドーイング』(ともにKADOKAWA)など多数。英語で仕事をする人の応援サイト「ハイキャリア」にも執筆

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