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リモートワークが原因のうつ病も…隠れた「職場の病気リスク」

学び

 我々が人生の多くの時間を費やすのが“職場”。昨今、働き方改革が叫ばれている一方で、劣悪な職場環境で心身がボロボロになってしまう人も…。医師に話を聞くと、職場の意外なところにも心身のリスクがあることが判明した。

病気になる職場

※画像はイメージです(以下、同じ)

無駄を許さない職場で、心を病む

 効果のほどは別として、働き方改革が叫ばれているのには、やはりその背景に現代人のひっ迫した事情がある。

 厚生労働省が発表している「精神疾患を有する総患者数の推移」によると、25~34歳の患者数は10年以上右肩上がり。特に集団生活を余儀なくされる職場には多くのストレス要因が潜んでいる。健康社会学者の河合薫氏は、現状を次のように語る。

病気になる職場

※厚生労働省の「患者調査」および「精神疾患による患者数」より作成

「設備の高品質化や機械化、安全管理の徹底により、骨折などのケガは減少傾向にあります。一方で、うつなどメンタル面で不調を抱えている人は増加傾向。これは、社会的に精神疾患に対する認知が広まったことで表面化しやすくなったこともありますが、純粋にストレス要因自体が増加しています」

 実際、「イスやPCといった日常的に使うもののスペック、確保できるスペースの広さでも心身への負担は変わってきます」というので、注意が必要だ。そして、昨今ではどの職場でも“無駄の切り捨て”が進み、会社員を狂わせていく。

「成果主義、生産性と効率の向上が強く求められるようになり、無駄に見える空間、時間、人がどんどん切り捨てられていっています。つまり、仕事はできないけど気のいい人といった“ポンコツ社員”の存在が許されなくなり、生きづらさが増しているんです」

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