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なぜユニコーン企業は赤字になるのか。生き残る企業の見分け方とは

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将来性のあるユニコーン企業を見抜くコツ

Airbnb画面

――とはいえ、いざ転職先として考えると、赤字のまま倒産しないか不安になります……。黒字化の期待できるユニコーン企業はどのように見分ければよいのでしょうか。

馬渕:決算情報を見るとわかりやすいと思います。とはいえ、ユニコーン企業の場合は詳細な情報を発表していないことが多いので、別の判断基準を用いることもあります。例えば直近では、Airbnbが2016年下半期に黒字転換しましたが、この直前の判断基準に、EBITDA(イービットディーエー)という指標があります。通常の決算は営業利益を指標にしますが、これはその時点での利益をまとめたもので、リアルな市場評価を分析できます。

 より適切に見分けるためには、経営陣を見るのもよいでしょう。例えばメルカリでは2013年に小泉文明さん(元・株式会社ミクシィ 取締役執行役員CFO)が、2017年に青柳直樹さん(元・グリー株式会社 取締役常務)が加わっています。彼らは一度上場を経験しているため、資金が明確に運用されるという経営判断の示準になります。

 他にも、創業した経験のある“アントレプレナー”が関わっていると信頼性が高まるでしょう。

――経営状況を読むことって難しいイメージがありますが、世の中に出ている情報だけでも読み解くことはできそうですね。

馬渕:表に出ている基本的な情報だけでも十分判断できます。あとは、業界の中での市場シェアや、競合とのスピード感を意識することが大切です。「あ、この企業最近CMで出ていたな」といった肌感覚を、日ごろから身につけておくとよいかもしれません。

<TEXT/モチヅキサトシ>

bizSPA!取材班のライター。音楽と鉄道と銭湯が好き

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