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無償化制度も大学院生は対象外「生活ができません」学生のホンネ

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 5月10日、低所得世帯を対象にした「大学等修学支援法」が成立。2020年4月の入学生から、大学や短期大学、専門学校に通う学生を対象に減免措置や奨学金が拡大される見通しだ。

 しかし一方で、今回の法案の対象に大学院生が含まれないことが議論を呼んでいる。

大学 書類

※画像はイメージです(以下同じ)

 SNS上では「大学院こそ無償化にしなきゃ」「大学院重点化ってなんだったの?」といった声もみられるが、大学院に通っている学生はどう受け止めているのだろうか。都内の理系私立大学院に通う杉山ちひろさん(仮名・23歳)に話を聞いた。

無償化よりも、支援体制に疑問。深刻な“研究費格差”

「今回の無償化に大学院生が含まれないことは、仕方がないことかなと思っています。大学院では研究内容に応じて研究費が得られるので、高等教育のなかでも金銭的なバックアップが少ない大学や短大などを対象にしたのは、当然なのかなと」

 ちひろさんの研究室では企業案件の研究開発を、国立大学と共同で行っている。平日は終日研究に励み、大詰めを迎えると1週間程度、研究室で寝泊まりする日々が続く。

「私は年額100万円、研究費の支給を受けていますが、企業によって支給額が異なるので、どうしても研究室ごとに差があります。周りには私よりも少ない研究費で生活している人もいますし、私と同様の研究で250万近い研究費をもらっている人もいます」(ちひろさん、以下同)

 現在は、研究費のみで生活をしており、学費は日本学生支援機構の第一種奨学金を申請。「金利がかからないため、学費や生活費についてはあまり負担には感じていない」と言うが……。

「それよりも根本的に、院生に対する金銭的なフォロー体制に疑問があります。今の状態では、まともに生活ができない学生もたくさんいると思うんです」

アルバイト禁止。院生の困窮する金銭事情

学生 落胆

 その理由として、ちひろさんは、院生には「収入に限界がある」ことをあげている。

「例えば、私たちの研究所では“研究が学生の本業”ということで、原則アルバイトが禁止なんです。そのため、基本的には、企業と大学からの研究費でまかなっていくしかありません。認めている研究室もありますが、アルバイトをしていると、研究室の友達から白い目でみられることも少なくないそうです」

 アルバイトの可否は研究室の方針によって異なるというが、「実際に院生生活をしていると、忙しくてアルバイトどころではない」という。

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