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日産、1万人超の“大リストラ”へ。社員からは経営に疑問の声も

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 日産自動車が7月25日、2019年度第1四半期決算を発表した。

日産

(C) Alexandr Blinov

 海外での事業不振などを理由に、2022年までにグループ全体で1万2500人規模の人員削減を進めるとしている。2019年5月に発表していた4800人という規模から大きく引き上げられたことになる。

世界で1万人超のリストラ。なぜ?

 日産自動車によると、2019年度第1四半期(4~6月期)の純利益は64億円。前年同期比では94.5%減と大きな落ち込みをみせた。純利益の落ち込みについて、同決算発表会ではグローバル需要の減少や規制対応に向けた投資などが理由としてあげられている。

 全体として収益が振るわない結果となっているが、日本国内に目を向けると新型軽自動車「デイズ」の販売は好調、また中国での市場占有率も増加していると分析。また、米国での市場占有率は7.9%で35万台以上を販売している。その一方で、ロシア及びその他のアジア・オセアニア・中南米・中東・アフリカの市場では販売台数の落ち込みが目立った。

 1万2500人規模の人員削減は、グローバルな販売状況を分析した上で生産能力の適正化を図ることが目的とされている。対象となるのは欧州及びアジアの工場が主で、国内における人員削減の影響は小さい。

 同社によると、すでに構造改革に着手しているが、成果が得られるまでには一定の時間が必要だという。

ゴーン時代に結果を出した「人員削減」

リストラ

※画像はイメージです(以下、同じ)

 日産自動車というと、カルロス・ゴーン前会長の逮捕劇が記憶に新しい。ゴーン氏は、2018年11月19日に金融商品取引法違反容疑で逮捕。2019年4月にすべての役職から解任され、事実上の追放となった。
 
 ゴーン氏は1999年、45歳で日産自動車の最高経営責任者に就任。当時の日産自動車は、相次ぐ赤字で経営危機に陥っており、再建のために白羽の矢が立ったのがゴーン氏だった。

 再建計画「日産リバイバルプラン」を発表したゴーン氏は、計画のひとつとして大規模な人員削減を実施。世界のグループ企業で2万10000人を削減し、下請け企業の数も約半分にまで減らした。強硬にもとれる経営方針を危ぶむ声もあったが、2兆円の赤字を4年間で返済するという結果を出した。

 その影響下から離れた日産自動車だが、今回の構造改革は日産リバイバルプランに次ぐ大規模な人員削減となる。

 現在の従業員数は単独で2万2272人、連結では13万8910人と公表されている。「Yahoo!ファイナンス」によると、平均年齢は41.8歳で平均年収は815万円だ。「平成29年分 民間給与実態統計調査」によると、40代前半の平均年収は467万7000円で、同年代の平均を大きく上回っている。従業員数については今後の変動に注目だ。

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