「食べログ」一強に暗雲か…Googleマップで店選びをする若者たち
Instagramで「雰囲気重視」のお店探し
またGoogleマップと同様に、若年層向けにグルメツールの存在感を高めているのがInstagramだ。大学生のYさん(20歳)は休日、ランチや軽食を調べる際にInstagramを利用している。最近では「インスタで、行きたい飲食店を選んでから目的地を決める」ことも増えてきたそうだ。
「私はお店を探すときに“オシャレさ”を重視しているので、ツボにはまったお店があれば、用事がなくても足を運んだりしています。インスタでは店内の特徴を抑えた写真が多いので、自分の好みにあったお店を探しやすいですね。最近は、大好きなインスタグラマーが訪れているお店によく足を運んでいます」
また、訪れた店舗の写真をハッシュタグを使って投稿すると、他のユーザーと繋がれる点も魅力だという。
「インスタ映え」で席交換…マナーの悪い客も
しかし一方、こういったInstagram経由のユーザーに困惑している店舗も。「正直なところ、どう対応すればいいのか…困っています」と、グチをこぼすのは喫茶店でアルバイトをしている、Nさん(20歳)。
Nさんのアルバイト先は中央線沿線の老舗の純喫茶。古風な佇まいとクリームソーダが売りだったが、Instagramでその“オシャレさ”が拡散されるや否や、人気が急騰。連日多くの客が訪れるようになった。
「お客さんが増えるのは嬉しいんですけど、私達の喫茶店は交流の場としての立ち位置が強かったので、古くからの常連さんとコミュニケーションが取りづらくなってしまいました」
さらに“インスタ映え”ならではの問題点も。
「以前、インスタを見ていらっしゃったお客さんで『インスタで見た席でクリームソーダを飲みたいので、席を変えてほしい』とクレームがついたことがありました。店内では客席ごとにテーブルクロスが異なっているのですが、インスタで投稿されていた写真のテーブルクロスが、一番“映え”るそうで。
ちょうど混雑している時間帯だったので、どうにか今の席で我慢してくださいとお願いしたのですが、とても不満そうでした。このような方はほんの一部なのですが、正直『料理の味とかは気にしてないんだろうな』とがっかりしました」