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芸能人に会える仕事のはずが…“ミーハー女子”が陥った就活の罠

学び

 会社説明会では、華やかなメディア会社であることをアピールしていました。

カメラ メディア

※画像はイメージです(以下同じ)

「わたしも芸能人にも会えるかも!」と期待していましたが、入社してみると、とんでもない会社だったそうです。

ネット回線の販売員として働かされる

「もう、本気でがっくりきましたよ……」と憤慨するのは、山下智子さん(仮名・24歳)。表面的なきらびやかさをウリにしている企業の裏の顔とは何だったのでしょうか――。

「そこの会社は音楽事務所で、映画製作も手掛けるということでした。芸能人と仕事ができると楽しみにして入社したら、芸能関係の仕事は全体のごく一部で、ほとんどがインターネット回線の営業や代理店業務でした」

 ミーハーな心持ちで就職した山下さんでしたが、すぐに家電量販店に出向いて、インターネット回線の販売員として働かされます。

「お客さんにクジを引いてもらい、ハズレた人にはお菓子をあげて、当たりが出た人には『その場で携帯を乗り換えると1万円もらえる』商品券を進呈します。そんなことを1日中やっていました」

「あらゆるコネを使って」契約を取りに行く毎日

女性 社員

 山下さんが「一番キツかった」と振り返るのは、個人宅へのインターネット回線の訪問営業でした。ノルマが厳しく、1日10件、1か月100件の契約を迫られていたそうです。

「訪問営業で1か月100件なんて、ベテランでも難しいでしょう。それを新入社員にやらせるような会社だったんです。当然、『音楽や映画の部署に異動させてください』って抗議しました。でも、上司は『結果を出せないうちに、生意気なことを言うな!』と一方的に押さえつけてきました」

 そんな上司の口ぐせは「契約を取れなかったら、親兄弟でも、親戚でも、友人でも、あらゆるコネを使って取ってこい!」だったそうです。山下さんは大学の友人や、大学時代から付き合っていた彼氏に契約をお願いしたそうです。

「社会人になったばかりで給料も少ないわけですから、みなさん『インターネット回線までお金がまわらない』と断られました。しかも彼はもっと同情してくれると思ったのに、『音楽や映画の会社って言っていたのに。訪問販売なの?』と呆れられました。彼は冷たかったです」

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