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睡眠の質を上げるコツは?寝具会社会長がやっていること

ビジネス

 布団に入ってもなかなか寝つけないという悩みを持つ人は少なくない。あるいは20代のビジネスマンなら多忙ゆえ充分な睡眠時間を確保できず、会社でうつらうつらという人もいるだろう。

 寝具と睡眠の質について、科学的検証に基づいた研究を行っているというエアウィーヴ社。これまでに得た数々の知見は新たな睡眠の常識として、専門家や研究者の間でも、認知が進んでいるそうだ。

 前回のインタビューでは、代表取締役会長兼社長の高岡本州氏に紆余曲折に満ちた半生を語ってもらった。そこで今回は、科学的な実験結果から得られた「寝具と睡眠の関係性」について話を聞いた。

エアウィーヴ

エアウィーヴ代表取締役会長兼社長、高岡本州氏

会長の快眠のコツは「1時間前入浴」

――寝具だけではなくて、睡眠研究にも積極的に取り組んでいるそうですね。

高岡本州(以下、高岡):ほとんどの人が「昨日は8時間寝た」などと時間の長短ばかり気にしていて、肝心の「睡眠の質」を見落としがちです。ただ、それは良くない。

 人間、生涯の約3分の1は眠っていますが、その良し悪しは、自分の感覚を頼る以外に判断のしようがない。だからこそ、そこをコントロールする必要があります。

――ちなみに、高岡さん自身はどのような睡眠のスタイルを取っていますか?

高岡:私はアイマスクを使っています。あと就寝の30分前には、スマホやパソコンといった刺激の強いブルーライトが発生するコンピューター機器は使用しません。

 入浴も火照りが残ったままだと寝入りが悪いので、少なくとも1時間前には済ませます。ついでに言うと、東京にいる場合はホテルに宿泊することが多いので、その際はエアウィーヴのあるホテルを選んでいます(笑)。

良質な睡眠をサポートするアプリを開発

エアウィーヴ

※画像は公式サイトより

――ほかにも睡眠の質をコントロールする方法はありますか?

高岡:たとえば、私たちが2016年に開発した「airweave Sleep Analysis」は、「睡眠の質を可視化」できるアプリです。これはスマホを枕元に置いて眠るだけで、睡眠中の体の動きを加速度センサーが感知して、どのような睡眠状態なのかを計測してくれます。自分の睡眠を具体的なデータで知ることができれば、不安や問題を改善しようとするきっかけになりますよね。

――既存の寝具会社の範疇を超えた試みですね。

高岡:私たちは「良質な睡眠を提供したい」というテーマを掲げて、この業界に参入しました。ただ寝具を販売するだけの会社ではなく、睡眠分野で新しい価値を見出すことを目指しています。そのためのコンセプトが「The Quality Sleep」です。

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