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“情弱な人”ほど損をする?「お金に興味のない若者」に専門家が提言

コラム

 日本ファイナンシャル・プランナー協会が実施した「くらしとお金に関する調査2018」によると、いまの20代は、なんと4人に3人が「老後に不安を感じている」という。

 実際に不安に感じることで最多回答となったのが、「老後の生活設計」(59%)で、「住まいにかかる費用」(42.5%)や「年金」(41.5%)なども上位に挙がった(複数回答可)。1990年生まれの“お金の専門家”で、『ミレニアル世代のお金のリアル』(フォレスト出版)の著者である横川楓さんに話を聞いた。

横川楓

横川楓さん

 前回に引き続き、20代のbizSPA!世代は、どのようにお金と向かい合えばいいのだろうか。

若い世代にお金を増やす体験が必要な理由

――ミレニアル世代の投資初心者にアドバイスをお願いします。

横川楓(以下、横川):何かしらの積立投資とか、ちょっとでもいいのでお金を増やす体験をしてほしいです。今は投資のハードルがすごく下がってて、スマホで投資をできたり、100円から始められる投資もあったり、ポイントでも投資ができるようになっています。

――「投資は怖いからやらない」という人も多いですが。

横川:得することがあれば、損することもあるのはしょうがないと割り切る必要があります。とはいえ、そもそもの所得も低く、消費税や物価もあがったり、老後にもらえる年金が減ってしまったり、手元に残るお金はどんどん少なくなる時代に生きていく中で、少しでも自分の資産を増やしていくために、生活に影響を与えないかなり少額でもいいので始めて、若いうちに「投資する習慣」を身につけてほしいです。

まずは生活資金を確保してから投資へ

生活 育児

※画像はイメージです

――スマホでもはじめられるなら、手軽そうですね。

横川:もちろんリスクはあるので、初心者が「投資が良くて、普通の貯金は駄目なんだ」と断定して、全財産を投資に回すのはリスクが高すぎます。投資とは本来、生活資金に余裕がある人がする行為なので、お金をある程度、貯めてからやったほうがよいです。

 目安としては最低でも3か月分、できれば1年分くらいの生活資金を確保してから、投資に回す資金を考えるようにしてください。もし怪我や病気で倒れて入院したら多額の医療費がかかる可能性もありますし、その期間働けないのであれば収入が減ってしまいます。また、無職になった際にハローワークに行っても、失業保険が支給されるのは(自己都合で退職の場合)3か月の猶予があるので、ある程度の期間働いていなくても生活できるくらいのお金は必要です。

ミレニアル世代のお金のリアル

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