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元地下アイドル「お金の専門家」が教える、若者が恋愛にオクテな理由

コラム

 私立大に通う下宿生の平均仕送り月額が8万3100円になったことが、2019年4月3日、東京地区私立大学教職員組合連合(東京私大教連)の調査結果から明らかになった。

 この結果は調査開始以来最低の金額で、仕送りから家賃を引くと、一人暮らしの学生は1日677円で生活していることになる。さらに、卒業後は奨学金の返済がはじまるなど若者を取り巻くお金事情は厳しさを増している。

 お金の不安が尽きないミレニアル世代に向けて、マネー知識の啓蒙活動をしているのが1990年生まれの“お金の専門家”、横川楓さん

横川楓

ミレニアル世代のお金の専門家、横川楓さん

 地下アイドルの経験という異色の経歴を持ち、『ミレニアル世代のお金のリアル』を上梓した彼女に、お金に関するあれこれを聞いた。

“こじはる”に憧れてアイドルの道へ

――学生時代に地下アイドルをしていた異色の経歴の持ち主とお聞きました。

横川楓(以下、横川):私は元からアイドルが好きで、とくに元AKB48の小嶋陽菜さんが好きすぎて卒業公演にも行ったくらいなんです。人生で一度くらいアイドルやる側も体験したいなと思って。結局自分がやるよりも、見る方が好きだなという結論に至ったのですが(笑)。

――地下アイドル活動は経済的に大変そうなイメージがあります。

横川:確かに苦労している子も多かったように思います。OLをしながらアイドルやってる子もいたし、飲食店のバイトを掛け持ちしている子もいました。ほかにも将来の進路について悩んだり。地下アイドル一本でという子は少なかったように思いますね。

――どのような相談がありましたか?

横川:確定申告のことを聞かれたり、年金を払ってないことを相談されたり。アイドルに限った話ではなく、私たち世代は収入が低い人も多く、奨学金返すのが大変な子とか、よく知らずにリボ払いをして、銀行口座に残高がほとんどない子もいます。

 リボ払いって月の支払いが5000円程度に固定できるので、お得に感じてしまう人もいるけど、元本の返済がなかなか進まないので、自分で家計管理できない人にはおすすめできません。ファッションビルでキャンペーンやってたり、ポイント還元も良かったりするので、一見、魅力的に思えるのですが、知らないうちにすごい返済総額になってることも。

私たちの現実とは乖離していたマネー本

大学生

※画像はイメージです

――そういった相談も、本を執筆する動機になったのではないでしょうか?

横川:そうですね。でも、最初は本を書くことに消極的でした。私がターゲットにしてるミレニアル世代は、そもそも本をあまり買わない世代でもあるし、ツイッターでも声を届けられます。ただ、私が雑誌でやってる連載は一過性のものだし、140文字では表現に限界があるなと感じていました。

 また、今ある若い人向けのマネー本が、月に数万円貯金する余裕がある人向けだったり、家や車を買うことや女性は専業主婦が前提だったり、一昔前の価値観が前提で、今の私たちの現実とは乖離していて等身大じゃないなと感じていたこともあり、より幅広い層にしっかりと伝えるならと思い、出版を決めました。

ミレニアル世代のお金のリアル

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