相模鉄道、新型車両「12000系」を公開。能面をモチーフにした個性派
相模鉄道、初の防犯カメラを導入
乗降用ドア上に17インチワイドLCD式の旅客情報案内装置を2台設置。左側は広告など、右側は次駅案内などを4か国語で表示される。また、外部の接続機能として、WiMAXを採用し、ニュースや天気予報の配信に対応しているという。
そして、旅客情報案内装置の隣に防犯カメラを千鳥配置。1両につき4台設置され、犯罪の防止を図る。
「相模鉄道の伝統」車内の鏡とは?
「横浜にお出かけになる際、身だしなみを整えてほしい」という想いでとりつけた相鉄伝統の車内の鏡(ちなみに、10000系、11000系は未設置)は、乗務員室と客室の仕切り、フリースペースに設置された。
運輸車両部によると、当初は20000系と同じ戸袋部分に取りつけたかったそうだが、側窓の枠が大きく、広告スペースの隣に配置するのが困難と判断し、フリースペースに落ち着いたという。
乗車の際は、鏡で身だしなみをチェックしてみてはいかがだろうか。
相模鉄道、運転台と走行機器
運転台は11000系とほぼ同じで、左手操作のワンハンドルマスコンを採用(20000系は両手操作式)。前面形状の都合で乗務員室の着座位置が変更された。また、中央に前方監視カメラが設置された。
相鉄新横浜線の開業に伴い、羽沢横浜国大駅にホームドア(可動式ホーム柵)が設置されるため、相鉄では初めてTASC(Train Automatic Station stop Control:駅定位置停止装置)を搭載。この装置は、停車駅が近づくと自動でブレーキがかかり、停止位置にピタリと停まるものである。よほどのことがない限り、オーバーランをする確率が低い。
また、無線式ホームドア連動装置を搭載。車掌が乗降用ドアのスイッチを押すだけで、乗降用ドアとホームドアがほぼ同時に開閉する。
走行機器などに関してはE233系ベースの11000系を基本としている。当初、E235系ベースを検討していたが、メンテナンスの煩雑化を防ぐため、「実績、安定性重視」に落ち着いたという。
「2018年落成」なのに「2019年完成」とした理由
12000系の第1編成は2018年12月に登場したが、車内のステッカーは「2019」である。
運輸車両部によると、かしわ台車両センターに搬入後、各種試験をしてゴーサインが出たのは、年明けになったからだという。第1編成の2019年は「竣工」を表しているのだ。
また、この車両がデビューするのは、平成最後の年。12000系は“平成最後の新型車両デビュー”となる。参考までに、“昭和最後の新型車両デビュー”は、阪急電鉄8000系で、1989年1月1日に営業運転を開始した。