相模鉄道、新型車両「12000系」を公開。能面をモチーフにした個性派
相模鉄道「20000系」インテリア
客室は20000系に準じており、グレーをベースにガラスや金属を多用しているほか、空気清浄機にパナソニックのナノイーを採用し、快適な環境の提供に努めている。
20000系は東京急行電鉄目黒線との相互直通運転を行なうため、車体幅を2770ミリに縮め、上下方向を意識し、通路の天井を高くすることで、未来感がある車内空間を創出した。
一方、12000系の車体幅は、11000系と同じ2950ミリ。前後方向を意識し、天井は通常タイプのオールフラットにすることで、落ち着きのある車内空間を創出した。なお、sustinaのウリである内装ロールバーは装備されていない。
室内灯は20000系と同様に、調光調色機能つき。朝や日中は昼白色、夕方以降は電球色の光が車内に広がるものと思われる。また、20000系は直接照明に対し、12000系は半間接照明に変更された。
ロングシートの通常座席は、JR東日本E233系と同じ形状(着座幅460ミリ)ながら、シートモケットは20000系と同じものを使用。暖かみのある色調で、肌触りもよい。
なお、12000系は側窓にカーテンが設置されていない。運輸車両部によると、ガラスの光学性能が20000系より若干いいこと、JR東日本の首都圏電車はカーテンなしが主流のためである。
ユニバーサルデザインシートの見直し
20000系で初採用されたユニバーサルデザインシートは、一部の優先席に設定されていたが、12000系は一部の一般席にも導入。座面を30ミリ下げたほか、頭上に荷棚が設置された。また、座席下の荷物置き場は車体構造の関係で、設置をとりやめた。
吊り手は、9000系リニューアル車から採用された楕円形で、どの方向からつかんでも、軽く、ラクに握ることができるという。
先述の個別ドアスイッチは、冷暖房の車内保温を維持するために有効なアイテム。20000系では、始発駅や停車時間の長い駅などに使われている。ちなみにドアチャイムは、10000系、11000系と同じ音(JR東日本首都圏電車用)だという。