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「出世にこだわる人」が見失う、一番大切なモノ

学び

管理職になって覚えた違和感

出世

 しかし、管理職になってから、少し違和感を覚えるようになったのです。

 プロジェクトを複数管理する必要が出てきて、ひとつひとつのプロジェクトに今までのようにどっぷり浸かることができなくなったり、上層部との調整や予算を通すことに多くの時間を使わざるを得なくなったりしてきたのです。

 その分、自分の専門の領域のプロジェクトに夢中で取り組んだり、勉強に集中する時間がどんどん目減りしていきました。その代償として、予算取りや社内政治などに時間が割かれるようになってしまったのです。

 ぼくは、そのような仕事には夢中になることはできませんでした

出世ではなく「実力」を求めたほうがいい?

 コンサルティングファームには、管理職になって経営層を目指す「通常コース」と、ある特定の領域の専門家になる「スペシャリストコース」があります。

 ぼくは、早く経営層になりたいと思っていましたし、営業をするのも苦手ではありません。なので、もともとは通常コースをのぼっていこうと考えていました。

 しかし、実際に昇進してみると、意外と業務が煩雑だったり、お客様に真摯に向き合う時間を犠牲にして内部的な調整をしなくてはいけなくなったりすることに気が付きました。

 そして、社内でいくら雑務や社内政治をこなして出世したとしても、それは社外に出たらリセットされてしまいます。

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