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アプリ開発のインターンが…実際の仕事は「雑用やゴミ出し」ばかり

学び

 3月1日に正式に解禁となった2020年卒の就職活動。そんな就活で内定の合否のカギを握るとされるのが、インターンシップです。

インターン

 株式会社ディスコが行った「学生のインターンシップ」に関する調査によれば、2020年3月卒業予定の大学3年生(理系は大学院修士課程1年生含む)のインターンシップ参加者は全体の92.4%にものぼります。学生向けのインターンを「なんとか次につなげたい」と考える学生も多い様子。しかし、なかにはトンデモナイインターンも存在します。

「大学3年のときに東京でインターンをしたのですが、あまりにもヒドい就業環境でビックリしました」と、失意の表情を浮かべるのは仙台市内の大学に通う、林大樹さん(仮名・22歳)。夢を抱いて上京した彼に、何が起こったのでしょうか。

募集要項にあったはずの「アプリ開発」

 インターン先は東京のアプリ開発受託会社で、50人ぐらいの規模。募集要項には「エンジニアとして、週2~3日、コードを書いてアプリ開発業務に従事」とあったそうです。

「僕は地方の大学にいたのですが、もともとスマホゲーム業界に興味があり、ここなら好きなことができると思い、応募してみたら、あっさり通過しました。賃金も出ると聞いたので、アパートを借り、上京しました」

 しかし、実際に命じられたのは、企業向けのメルマガの記事作成や配信業務など、当初聞いていたアプリ開発とは全く異なる内容だったのです。

「さらに、自社サイトをリニューアルする業務まで命じられました。アプリ開発とは異なる言語ばかりで困り果ててしまいました。上司に聞いても手が回らないので、独学でこなすしかありませんでした」

サービス残業や自宅作業も時給1000円未満

面接 セミナー

※画像はイメージです(以下同じ)

 さらに社員より30分前に出社して、掃除や雑用を強いられたそうです。

「部屋だけでなく冷蔵庫や給湯室の掃除、ゴミ出しなど、あるとあらゆる雑用をさせられましたが、始業前なのですべて無給。しかもサービス残業や、休日にもチャットで指示が飛んできて、その対応もさせられました」

 大学を休学しているためか、林さんが任せられる仕事はほかのインターン生の倍以上。そのうち徹夜での仕事も余儀なくなってきたため、疲労がたまってきます。

「ここまで忙しくても給料がもらえれば納得できるんです。でも、サービス残業や休日の自宅作業を含めると、時給は1000円未満。月収も10万円程度でした」

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