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“元女性”の26歳男芸人・前田かずのしん「LGBTって言葉は好きじゃない」

 昨年11月、「踊る!さんま御殿!!」(日本テレビ系)に出演し、人気芸能人の仲間入りを果たした若手お笑い芸人コンビ・ペッパーボーイズ。

前田かずのしん

ペッパーボーイズの前田かずのしんさん

 バラエティ番組に出演して間もなくは、ボケ担当・石本しょーきさん(26)の天然&ポンコツっぷりで注目を浴びたが、徐々にツッコミ担当・前田かずのしんさん(26)の“元女性”という個性にもスポットが当たり始めている。

 大反響のインタビュー前編では、前田さんの生い立ちや学生時代の葛藤などについて話を聞いた。後編では、地元熊本から上京後の紆余曲折についてお届けする。果たして、LGBT芸人は東京でどんなスタートを切ったのか?

九州出身の2人がお笑いコンビを結成するまで

――ペッパーボーイズの2人はどちらも九州出身(前田さんが熊本県、石本さんが福岡県)ですが、どこで接点を持ったのでしょうか?

前田かずのしん(以下、前田):当時のSNSにお笑い好きが集まるサイトがあって、そこでやり取りしたのが最初です。実際に会ったのは、2010年のハイスクールマンザイの九州地区大会ですね。そこで石本の男女コンビが優勝したんですよ。

――それはすごいですね! 東京で芸人を目指すにあたって、石本さんから東京アナウンス学院の芸能バラエティ科(以下、アナ学)に行こうと誘われたそうですが。

前田:上京する前に石本からコンビを解散したって聞いていたので、学校に入ったら一緒に組むのかなって思ってたんですよ。でも、いざ入学式が終わったら「俺、コイツと組むわ」って、別の男を連れて来られて。

 たぶん、僕が「東京に行ったら本格的に男になる」って伝えてたから、「コイツと組むの難しそう」って思っちゃったんでしょうね。

――それから前田さんは別の相方を探して?

前田:はい、僕は違う人と“九州だんじ”ってコンビを組んだんです。で、蓋を開けてみたら石本たちよりも僕らのほうが調子良くて。トランスジェンダーのネタをやっていたら結構ウケたんですよ。ただある日、相方に「解散しよう」って言われて。

「おなべはキャラが強すぎる」でコンビ解消

前田かずのしん

2歳頃の前田さん。まだ”自我”は芽生えていない(本人提供)

――また突然ですね。原因は何だったんですか?

前田:「おなべはキャラが強すぎる」って言われました。たぶん僕のキャラのせいで、自分のやりたいお笑いができないと思ったんでしょうね。

 それで、決まりかけてた事務所契約もナシになって。ちょうどその頃、石本のコンビも解散騒動みたいになってたんですけど、何だかんだあって僕が加わることになり、“3LDK”ってトリオを組むことになったんです。

――3LDKになってからの手応えはどうでしたか?

前田:最初は調子よくて今の事務所(浅井企画)に所属することにもなったんですけど、石本のキャラが迷走し始めたり、3人のうち1人とやりたいことが合わなくなり、おなべネタを封印したりで4年くらいで解散になりました。

 ペッパーボーイズを結成してからは、石本のポンコツキャラが定着したし、おなべネタも解禁して試行錯誤しながらやってる感じですね。