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インパルス板倉俊之が語る、コロナ禍で“孤独を楽しむ”術「性格が合う人は一握り」

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 2021年6月4日から10日まで、よみうり大手町ホールにて舞台『蟻地獄』が開催される。原作・脚本・演出を担当するのは、特異な世界観を生み出すコント師としても知られるインパルス・板倉俊之さん(43・@itazuratoshiyuk)だ。

板倉俊之さん

板倉俊之さん

 タレントとしてだけでなく作家活動でも注目を浴びる彼は、コロナ禍の現状をどうサバイブしているのだろうか。映画鑑賞、エアガン収集、漫画、タイムラプス……“1人遊びの達人”でもある板倉さんに「今を楽しむ考え方」について語ってもらった。

お笑いと小説は完全にセパレート

――『トリガー』『月の炎』『鬼の御伽』などコンスタントに小説を発表されています。バラエティ番組での共同作業と個人の活動とでは、どちらがしっくりきますか?

板倉俊之さん(以下、板倉):やっぱり向いてるのは個人の作業じゃないですか、どんなことをやるかは自由ですし。テレビの仕事って番組収録を盛り上げるために努力するってことで、プレーヤーとして力を発揮するケースが多いと思うんです。

 とはいえ、やっぱりどっちも楽しいですけどね。笑い声が発生するっていうのは健康にもいいらしいですから(笑)。最近、両方やってるのがバランスも取れていいのかなって思います。ずっと1人でつくり続けてても、頭がどうかしちゃってたかもしれないし。

 小説のストーリー考えてる途中でも、収録に行って「楽しかったな」ってなるから日常生活のギアに合うっていうか。それが定期的に起きてくれるから、健全な精神を保ててるのかもしれないですね。

――バラエティに出演することが小説のネタになったりすることもあるんですか?

板倉:それはないかもしれないですね。僕は芸能界の話を書いたことがないので。何かちょっとエグくなり過ぎるかなって。あんまりそこ書こうと思ってないのかな……。お笑いの仕事で感じたことをキャラクターに反映させるってのもないですね。改めて考えると、お笑いと小説は完全にセパレートしてますね。

初の舞台脚本・演出は「プレッシャー」

板倉俊之さん

――そんな板倉さん原作の『蟻地獄』が舞台化されます。今回、初めて舞台の脚本・演出を担当することになりますが、まずは率直な気持ちを。

板倉:コントのライブって良くも悪くも自己責任ですけど、舞台演出となると演者さんたちに迷惑を掛けられないっていうプレッシャーがありますね。完全な裏方は初めてなので。まだ稽古もこれからなので、こういう取材でエピソード不足に陥るっていう(笑)。

――それはスケジュールの問題もありますから(笑)。すると、スタッフや演者に指示することに対する不安やプレッシャーが大きいと。

板倉:そうですね……ただ、やっぱり自分の作品だし、まったく知らない人にお任せするよりは自分でやったほうがいいなって気持ちもあります。各キャラがその瞬間にどんな心境でいるかは、僕がたぶん一番知ってると思うので。それはそれで複雑な気持ちが出ると思いますし。

鬼の御伽

鬼の御伽

有名な童話「桃太郎」と「泣いた赤鬼」を、板倉俊之が、オリジナル要素をふんだんに盛り込み、独自の視点で新たな物語に

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