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落合陽一が説く、新時代を生き抜く方法「水を飲みながら走るマラソンランナーのように学べ」

コラム

“複数の柱”を手に入れるために学べ

 昨今の働き方改革によって、副業を認める企業が増えてきた一方で、終身雇用制は崩壊しかかっており、転職を複数回行う人は珍しくなくなってきました。そんななかどのようなキャリアを築くのが理想的なのか?

 本書では「複数の柱を構築するキャリアデザイン」を推しています。学校での勉強のように「正解か、不正解か」の勉強は将来的に意味がなく、自ら主体的に学び、知識をアップデートする勉強術を身につけるべきだと。

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 今後の社会を生き抜くためにも、やりたいことを見つける嗅覚を大事にして、やりたいことの中から「今できることを」を探し、リスクを取ってでも実行する力を身につけたい(P85)
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 仕事を選ぶ基準は「自分が興味を持って取り組めるやりたいこと」なのです。

 落合さんの場合は、アート(芸術家)とテクノロジー(研究者)という2つの柱を持ち、相互に連関させながら働いています。

水を飲みながら走るマラソンランナーのように学ぶ


“複数の柱”を持つためには、2つのポイントがあります。野生の嗅覚を鋭くすること、そして、自分を客観視し、自分が好きなことは何か、自分は何をなしたいのかを深く考えることです。

 自分が好きなことを仕事にすることで、自然体で、働くストレスを感じず、モチベーションを高く保ち続けられる。まるで息をするかのように自然体で仕事をすることができる「ワークアズライフの状態が理想」と本書は述べています。

 そうは言っても「仕事なんか楽しくないじゃないか!」と思う人もいるかもしれません。しかし、それは人類普遍の原理ではなく、オリジナリティと専門性を生かし、自分だけのポジションを取るべきなのです。

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 これからの長い人生を生きる人々は、水を飲みながら走るマラソンランナーのように学び続けなければなりません。その過程で失敗することも一つの学びであり、その失敗を挽回する時間もたくさんあります。(中略)常に考え、学び続ける。その繰り返しが自分を更新することにつながり、新しい時代の一員として生きることになるのです(P206)
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 学ぶ能力は、いつの時代も、自分を助ける力となります。また、学ぶ能力さえあれば、いつでも、新しいことを身につけることができ、新たな柱をいくつでも持つことができるでしょう。

 もちろん本書で書かれていること全てを実行することは容易ではありません。しかし、考え方や思想に少しでも興味が湧いた人にとっては、まはた自分の働き方に違和感を覚えている人には、学びが多い一冊になりそうです。

<TEXT/湯浅肇>

写真をメインに数多くの時事ネタやマルチメディア関連の記事も執筆。常に斬新な切り口で情報発信を目指すアラサー男子

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