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今の20代は退職金をもらえない? ゴールドマン・サックス出身のベンチャーCEOがアドバイス

マネー

既存の業界をテクノロジーで変革する

甲斐:そうは言っても、そもそも僕が証券会社のトレーダーなので、自分のエクスパタイズ(専門知識)はそこ(資産運用サービス)にある。かつ、日本は先進国で一番資産運用が根付いていない国なので変えなければならないし、自分の知見を最大限活かせると思った。

 証券サービスや資産運用サービスなら、海外事例を見るまでもなく自分でいくらでもアイデアがクリエイトできたのもあって、ネット証券を選びました。

――10年ぶりのネット証券新規参入ですが、すでに大手の寡占が進んでいる業界に思えます。勝算はありますか?

甲斐:だからこそ、参入すべきなんじゃないかと思ってます。10年新規参入がない、20年間顔ぶれが変わってない、これって新陳代謝が起きにくいのかもしれないと思っています。あ、これは別にケンカ売ってるわけじゃないです(笑)。

 そもそも生活圏の人に向けたサービスを目指してるので、既存のサービスとは競合しないんですよ。産業として変革する余地は十分にあるし、テクノロジーの力で変えていけるんじゃないかと。だから勝算よりは社会的使命感みたいなものが強かった。

「絶対儲かる」はアウト? 副業ブームにアドバイス

テーマ投資

世の中にフリーランチは基本ない

――副業解禁の流れについてどう感じますか?

甲斐:今って一種の副業ブームですけど、一番シンプルな副業は、本業があって空いた時間で自分のスキルを使って稼ぐというもの。これが典型的です。もうひとつの副業の形として、自分が持っているお金に働いてもらう投資という副業もあるので、そちらにも注目して欲しいです。

――副業に興味を持った結果、なかには怪しいサイドビジネスにハマる人もいます。

甲斐:真っ当な金融サービスを提供している会社って、国から免許や登録を受けてサービスを運営しています。金融庁の監督下でサービスを提供している。だから僕らには使ってはいけない表現がいっぱいあって、たとえば「絶対儲かる」とか。なので簡単に「儲かる」とか謳う投資話は大体怪しいですよね。

 世の中にフリーランチは基本なくて、リスクを取ってリターンを得てます。そこを理解していれば、間違った方向には行かないのでは。行動経済学の話で「自分だけは特別だ」「自分が詐欺にかかるわけない」と、主観的確率が異様に低いんです。リスクに関して低く見積もられている。