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20代社会人のための交渉術。しつこい要求を「はっきり断ってはいけない」

学び

営業マンとして優秀でない人の場合は…

 一方で、営業マンとして優秀でない人の場合はイライラが表面に出てきます。「そんなこと、関係なくないですか?」とか「大丈夫ですよ、きっと」とか言い回しを適当に変えながら「Yes」の返事を引き出そうとしてきます。

 彼らはグイグイ押してくることが裏目に出ていることに気づかないままです。自分がもし逆の立場ならば、どうできるのかを想像しながら参考にしましょう。

 ふにゃふにゃ断るのは、特に何か向こうにも非があるように思えるシーンでも有効です。例えば、最近は個人情報保護法により減りましたが、しつこい営業電話などです。最近はSNSでのコンタクトなどになるのでしょうか。

 絶対に応じないという鉄の意志があれば、そうした場面でのやり取りはいろいろと反面教師にもなります。“あー、こういう言い方をするから胡散臭く捉えられるんだ”など、ふにゃふにゃしていれば相手の本性が現れてくるのです。

 相手には「こいつ、弱々しいくせになかなか折れないなぁ。あほが!」と思われているかもしれませんが、そんな声を汲み取ってしまうと、凹んでしますので、気にしないようにしましょう。

ふにゃふにゃ断ると、意外な情報が得られることも

断り方

 物事は早く決めるほうが何かにつけて良いでしょう。そこには異論がありませんし、私自身も意識してきました。

 ただ、タイミングを遅らせることについて大したデメリットがなければ、許される限りの時間を使って情報が集まるのを待つというのも時として有効な姿勢でもあったりもします。
 
 話はどこにどう転がっているかもわかりません。また、時間が経って何か別のアイディアと結びついて思いつく発想もありますし、人にはそれぞれ自分と異なる経験がありますので、何かとためになる話も聞けたりします。

 そこで撤退してくれることもあれば、少しずつ本音を出してくれることも多々あります。働き始めると、人間の本音はなかなか聞けないものです。そして、本音を知ると、それを隠したストーリーの見せ方や言い方で何がマズいか、何が自分の心に引っかかったかがわかります。

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