教える側の経験則や主観で語られてきた既存の指導法とは一線を画す論理的なレッスンで、YouTubeチャンネル登録者数40万人とゴルファーから絶大な人気を誇るティーチングプロの三觜喜一氏。「自身の集大成」と位置付けるゴルフレッスン本『誰も知らなかったゴルフの教科書』が発売された。そんな彼が『週刊SPA!』で1年半に渡って繰り広げてきた“誌上レッスン”をここに公開！

三觜喜一氏（日本プロゴルフ協会認定ティーチングプロA級）

Lesson78 ヘッドを加速させるために不可欠な「ヒジ下分離」の極意を知る

【前回を参照】⇒Lesson77

　今回も『誰も知らなかったゴルフの教科書』から“ゴルフの本質”に迫る重要部分を特別レッスンしていきます。

　アマチュアの多くは「ボールを曲げたくない」と思うあまり、ボールに対してフェースを真っすぐ当てようと意識しがちです。右腕でコネるようにヘッドを返し、手元よりもヘッドが先行する“フリップ動作”がその典型。これでは右ワキが空いた状態でインパクトを迎える形となり、ボールをうまく飛ばせません。

ヒジを支点として前腕を加速

　これに対し、前回お伝えした方法で肩甲骨がはまると、上腕が固定され、ワキが開かなくなります。さらに、上腕を固定することによって上腕と前腕部が分離して動くようになります。この上腕と前腕が異なる動きをする“ヒジ下分離”こそヘッドを加速させるための必須動作なのです。

　より具体的に説明すると、上腕はワキを締める要領で外旋、ヒジから下の前腕は逆に内旋させることで、ヒジを支点として前腕をビュンと加速させられるようになります。