20代が関心あるのはサッカーより野球「老害ジャパン」は嫌だった?
まさかの強敵コロンビアを撃破に、日本中が歓喜に酔いしれたサッカーW杯ロシア大会。早くも、1996年に日本五輪代表がブラジルを破った「マイアミの奇跡」にちなんで、「サランスクの奇跡」と呼ばれています。
しかしながら、今回の日本代表の下馬評は散々だったことを覚えているという人も多いはずです。
ハリルホジッチ監督が4月に電撃解任され、西野朗新監督が率いる「西野ジャパン」が発足されると、若手の期待選手がことごとく落選、本田圭佑、長友佑都、長谷部誠などオーバー30のベテランが多く選出されました。
ネットでは「老害ジャパン」とも揶揄された今回の日本代表。一昔前では、野球=オジサン、サッカー=若者というイメージでしたが、20代は今もサッカーファンなのでしょうか?
行動ログ分析サービスを提供する株式会社ヴァリューズの調査によると、「20代男女は特に、サッカーより野球への関心が高い」ことがわかりました。
判明!20代男子はサッカーよりも野球が好き
この数年で選手やファン層も様変わりしたのかもしれません。今回、20代以上の各世代の男女約4万8000人を対象に「野球・サッカー観戦への興味の有無」についてのアンケートを実施。
まずアンケート全体の結果から見てみると、野球観戦に関心があるのは31.6%、サッカー観戦は全体の25.6%と、サッカーよりも野球のほうが観戦に関心があることがわかりました。
また、男女ごとの世代別ではこのようになりました。まずは男性の結果から見てみると、
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・男性 野球、サッカーどっちが興味ある?
男性20代:野球観戦37.3% サッカー観戦29%
男性30代:野球観戦35.6% サッカー観戦34.1%
男性40代:野球観戦37.1% サッカー観戦33.9%
男性50代:野球観戦39.6% サッカー観戦33.8%
男性60歳以上:野球観戦44.2% サッカー観戦33%
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いずれも全体の結果と同様、全世代でサッカーよりも野球のほうに関心が高いことがわかりました。特にポイント差が大きかったのは男性20代、男性60歳以上で、それぞれ10%近く離れていました。
一方で、比較的サッカーにも関心が高い年代は、男性30~40代。よく代表戦の直後は、20代の若者が渋谷のスクランブル交差点で騒いでいるイメージですが、主なファン層はそれよりもやや高めの年齢であることがわかりました。
さらに、編集部の独自調査にはこんな声も寄せられました。
「斎藤佑樹、田中将大など同世代のスポーツヒーローはみんな甲子園にいた。年下の選手にしても、サッカー選手は全然思い浮かばないけれど、野球なら大谷翔平とか清宮幸太郎とかすぐに思い浮かびますね」(男性・29歳)
「父親がサッカーよりも、野球好きだったので子供の頃からナイター中継を見ていました。サッカー中継は日本代表の試合は見ますが、それ以外はそもそも見る機会がない。え、好きな野球チームですか? もちろん、中継を見ていた巨人のファンに父親と同じくなりましたよ(笑)」(男性・28歳)
「本田圭佑や、長谷部などオジサンがいつまでも居座っているサッカー日本代表は応援する気になれない。ハリルホジッチ監督の解任で、なお一層、見たいと思わなくなった。プロ野球機構ももちろん問題はあると思うけど、まだマシだと思う」(男性・46歳)
今回の日本サッカー協会の対応を非難する声があった反面、テレビ中継などで野球の試合を見ていて関心を持つようになったという意見が多く寄せられていました。
「仕事でミスすると、上司が野球で例える」
では、その一方でサッカー好き男子はどんな意見を持っているのでしょうか。代表的な声としては、
「野球に比べて、サッカーは若い選手が実は海外のプロリーグに進出して活躍している。その意味では地元の選手が世界で活躍するようになるのは、応援していて、すごくやりがいがあると思う」(男性・34歳)
「野球は高校球児がみんな丸坊主になったり、甲子園であんな炎天下で試合させたりと、前時代的なイメージがある。それに比べたら、サッカーはまだ髪型が自由だし、変な体育会系な雰囲気がない」(男性・36歳)
「仕事でミスすると、上司が『バッターボックスに立つことが大事だ』とか『バントはするな! 大振りでいいから三振する気持ちでいけ!』と、野球に例えた古臭い説教をしてくる。だから野球が嫌いになった(笑)」(男性・23歳)
というように、サッカーが好きというよりも、「野球が嫌いだったのでその反動」という声が多く寄せられていました。たしかに、「野球好きのオジサンにうんざりした経験がある」という人も多いかもしれません。