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「ギネス級のプラネタリウム」を作った社長の挑戦

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 満天の星空を眺めながら、星に思いを馳せることができるプラネタリウム。

白崎海洋公園の星空

※画像はイメージです(以下同じ)

 幼い頃に星の魅力に取り憑かれ、大企業の職を捨ててまで、プラネタリウムの開発に没頭し、成功を収めた大平貴之さんの活躍ぶりが12月2日放送の『情熱大陸』(MBS)で紹介されました。

 その技術力の高さに世界も注目する彼のプラネタリウムとはいったいどのようなものなのでしょうか?

プラネタリウムは他人と自分を繋げてくれる

 大平さんは1970年神奈川県川崎市生まれ。好奇心旺盛な子供時代を過ごしましたが、片付けが苦手、忘れ物が多いなど、周囲の普通に合わせることができず、孤立してしまうこともあったようです。

 プラネタリウムに出会ったのは、9歳の頃。自ら設計図を書くほど熱中し、高校生の頃からプラネタリウム作りを始めます。大学院を卒業後は、ソニー生産技術部門の職を得ますが、プラネタリウムへの情熱は冷めず2003年に退社。2005年に、有限会社大平技研を設立します。

 現在は代表取締役としてプラネタリウムの開発、設計、ソフトの制作など、およそプラネタリウムに関するありとあらゆるものの制作に関わっています。

 番組スタッフに「なぜプラネタリウムに熱中したのか?」ときっかけを問われると、「他人と自分を繋げてくれる予感がしたから」と少年時代を振り返りました。孤立してしまうことも少なかった大平さんは、プラネタリウムを作ることで、人を驚かせて喜ばせることで、人との繋がりを得ようとしたのかもしれません。

 今や、ギネス入りを果たし、プラネタリウムの技術革新に寄与する彼は、プラネタリウム業界のみならず、多くの科学少年・少女の憧れの存在になっています。

4200万個もの星を投影できる

 かつてのプラネタリウムは、数千個程度の星を投影するのが関の山でした。しかし、彼が20年前に開発したMEGASTARというプラネタリウムは、150万個もの星を映し出すことができ、最新の機種では実に4200万個もの星を投影することができるのです。

 MEGASTARは日本国内はもとより、世界13か国で導入されています。さらに2018年国際プラネタリウム協会においてテクノロジー&イノベーションアワードを受賞し、世界で最もプラネタリウムの技術革新に貢献した人物として選ばれています。

 さらに、MEGASTARの大きな特徴として挙げられるのは、ワゴン車の荷室に収まってしまうほどコンパクトな大きさであるということ。そのことによって、出張プラネタリウムが可能になり、病院に入院する患者のために、自ら解説を買ってでて、慰問のために足を運んでいます。

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