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マツコ、坂上忍も被害に「芸能人が絶賛」と書くネット広告の深い闇

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「マツコがおすすめ」「坂上忍が絶賛!」「NHKで特集」

 最近、このようなタイトルのついたネット広告を見たという人、少なくないのではないでしょうか。

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マツコさんも本当に絶賛したの…?

 こうしたネット広告が、実際には全く芸能人やテレビ局に関わりのないものであるとして、ネット広告関連団体が問題解決に向けて動き出す事態となっています。

芸能人を利用したネット広告の実態

 成果報酬型のネット広告関連団体であるJAO(日本アフィリエイト協議会)が9月末に実施した調査では「約130に及ぶ芸能人を利用した広告」を確認。芸能事務所やテレビ局に確認を取ったところ、7割に及ぶ約100件の広告が、全く関連のない“虚偽”のものであることを明らかにしています。

 ネットニュース配信サービスや個人ブログでよく目にする、これらの広告。実際のところどうなっているのか、某ニュースアプリに表示されていた、あたかも坂上忍さんが番組内で紹介していたかのような、健康食品の広告をクリックしてみることに。

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広告にはまるで坂上忍さんが絶賛したかのようなタイトルが…

 すると、表示されたのは、ダイエット食品を紹介するページです。

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クリックしてみたら、ダイエット食品の広告ページに

 坂上さんが紹介しているようなタイトルが出されていたこちらの広告ページ。表示された本文には“人気情報番組”と、暗にテレビで紹介されたことを匂わすような文章は出てくるものの、直接番組名に触れられることはなく、坂上さんに関しても、文中ではコメントはおろか、名前すら出てきません。

クリック先は、アフィリエイト広告ページだった

 より細かく見ていくと、その商品を使用すれば、いかに簡単に体重を減らすことができるかを、商品使用者とされるビフォー&アフター画像や、インスタグラムなどSNSの画像で並べ立て、閲覧者に商品の購入を促すような内容になっています。

 「アフィリエイト」と呼ばれるこういった類の広告。「アフィリエイター」と呼ばれる個人あるいは法人が、アフィリエイト広告という種類のネット広告で収益を得る目的で運営しています。

 アフィリエイト広告は、閲覧者がその商品を購入、あるいはサービスに契約することによって、運営者にいくらかの収入が入るという成果報酬型の仕組みです。

 もちろん、アフィリエイト広告自体は、違法ではありません。ですが、広告ページ閲覧者の数が増えれば、買う人も増えて報酬になるため、悪質アフィリエイターが無断で「坂上忍」などの名を使ったり、ニセのビフォー&アフター画像をのせたりする広告が横行しているのです。

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