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今カノとの初デートで訪れたミシュラン店で元カノと遭遇。LINEで無視を懇願した理由が意外

コラム

彼女との大事な記念日の当日。そんな大事な日に、昔付き合っていた女性とばったり再会をしてしまったら、あなただったらどうしますか? 今回はちょっと変わった理由で窮地に追い込まれた男性のエピソードを紹介します。

※画像はイメージです shutterstock.com

結婚を約束していた彼女と破局

 今回お話を聞いたのは帰国子女の真斗(マサト)さん(仮名・29歳)。真斗さんは両親の仕事の都合で、中学校までアメリカで生活をしていました。中学校を卒業する時期に帰国し、高校からは日本の学校に通い、そのまま東京の大学に進学します。

 大学時代に付き合っていた女性とは結婚の話も出るくらいに深い関係になっていました。そんななか、バックパッカーとして世界中を旅して広い世界を見てみたいという夢を叶えるために、すでに就職が決まっていた大手商社の内定を辞退します。そのことが直接的な原因となって、彼女とは破局してしまいました。

「別れた当初は悲しかったですが、一度きりの人生、もっと広い世界を見てみたかったんです」

 真斗さんは当時をそう振り返ります。卒業と同時に日本を離れ、世界を放浪するバックパッカー生活を始めました。

バックパッカー生活の中で出会った一人の女性

 世界各地を転々とする生活をして、二年が経とうとしていた時です。シンガポールのドミトリーで一人の同年代の女性と出会います。それがナギサさんです。

「最初は音楽の趣味が合ったんです。気が付いたら深夜までずっと二人で話していました。それで、シンガポール観光も一緒に行ったり……ナギサがシンガポールに滞在している間はずっと行動をともにしていました」

 バックパッカーである真斗さんとナギサさんは、その後、別々の目的地に行くため離れ離れになります。しかし、真斗さんが日本に一時帰国しているときに、たまたまナギサさんからLINEが入ります。

※画像は取材を元に編集部とライターにて作成(以下同じ)

「ナギサも日本に帰っているというのです。会いたくなって、すぐに連絡しました」

 真斗さんはなんとその晩にナギサさんに告白。彼女と付き合うことになりました。

「もう絶対に、この機会を逃したら一生後悔するって思ったんです」

 真斗さんはナギサさんと一緒に暮らすため、バックパッカーをやめて、英会話専門学校で講師の仕事を始めました。

二人の初めての記念日、なのにそこに居合わせたのは……

 ナギサさんと付き合いだして初めての彼女の誕生日。都内でも有名なミシュラン3つ星の高級イタリアンを予約しました。

「ナギサは『こんなところ初めて』ってすごく喜んでくれました。普段のデートも全然贅沢したがらない子でしたからね」

 ところが、テーブルに案内される道すがら、女友達と食事をしている大学時代の元カノが目に入ったそうです。

「一瞬、自分の目を疑いました。他人の空似じゃないかと思いましたが、顔も声も、喋り方も元カノとそっくりだったんです」

 真斗さんたちが案内されたテーブルと、元カノの座っているテーブルは少し離れてお互いからは見えない位置にありましたが、気が付くのは時間の問題です。

 大事なナギサさんの誕生祝いをぶち壊しにするわけにはいきません。真斗さんはナギサさんに気付かれないよう、テーブルの下で元カノにLINEを打ち「後生だから今日は声をかけないでほしい」とお願いしました。

 元カノが辺りをきょろきょろと見回し、真斗さんと目が合いました。驚いたような顔をした後、ニヤッと笑ってからスマホを取り出して了承の旨の返信をしました。

「一応、事情は分かってくれたみたいで、他人のふりをしてくれると返信はあったのですが気が気じゃありませんでした……」

 真斗さんは、ナギサさんを昔の彼女には会わせたくないのには理由がありました。元カノはメイクもファッションもばっちり決めるタイプで、ナギサさんはどちらかというとナチュラル志向。二人を会わせて、ナギサさんに変に劣等感を抱いて欲しくなかったのです。

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