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株価は3分の1に…「にじさんじ」VTuber事務所の株高が失速した理由

ビジネス

成長をけん引していた事業に陰りが

 ANYCOLORは「にじさんじ」のオフィシャルストアで「ボイス」と呼ばれるデジタルグッズを販売しています。「中の人」がオリジナルの台本を読むもので、原価があまりかからないこの商品が収益基盤となっています。

 しかし、成長をけん引していたコマース事業に陰りが見えてきました。2023年4月期2Qの国内コマース事業の売上高は19億9200万円。1Qの22億6600万円と比較して12.1ポイント落としています。

 かつて、夏休みを迎える2Q(8-10月)の国内コマース事業の売上高は、イベントが少ない1Q(5-7月)を下回ることはありませんでした。しかし、今期は大幅に数字を落としてしまいました

イベント事業で“穴埋め”はしたものの

ANYCOLOR

ANYCOLOR売上構成 ※決算説明資料より引用

 コマース縮小の穴を埋めたのが、国内イベント事業でした。ANYCOLORは2022年10月に「にじさんじフェス2022」を開催しています。2023年4月期2Qのイベント事業の売上高は8億3700万円となり、1Qと比較して4.8倍に膨らみました。

 ただ、イベントは集客するための広告宣伝費や会場での設営費用などが発生するため、利益率の高い事業とは言えません。仮にコマース事業の売上高を補ったとしても、中期的には収益性の悪化が避けられないでしょう。

 現在、大幅な増収に寄与しているのが海外事業である「NIJISANJI EN」です。2023年4月期第2四半期累計の売上高は30億7900万円でした。わずか半年で、2022年4月期通期の売上高11億2700万円の2.7倍にまで膨らんでいます

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