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手取り20万円なのにお年玉をねだられる“就職1年目”の地獄「初めて銀行ローンのお世話に」

コラム

 子供にとって正月の最大のイベントといえば「お年玉」。これが欲しいために祖父母や親戚に会うのを楽しみにしていた人も多いはずです。しかし、いつまでも貰えるわけではありません。

お年玉

画像はイメージです(以下同じ)

 Yahoo! JAPANが行ったアンケート「お年玉、何歳まであげる?」(2021年12月~2022年1月)によると、もっとも多かったのが「22歳くらい(四年生大学卒業)まで」の32.6%、次いで「18歳くらい(高校卒業)まで」(31.2%)、「20歳くらい(成人)まで」(18.7%)と回答しており、実際には「18~22歳が最後」のようです。

年の離れた姉たちは子だくさん

 一方、就職して社会人になると今度はお年玉をあげる立場です。なかでも甥っ子や姪っ子など渡す相手が多い場合、まだ給料の少ない20代にとっては死活問題。なかにはそれを避けるために帰省を取りやめる人もいるようです。

 住宅設備メーカーに勤める今野忠利さん(仮名・30歳)は、男2人・女2人の4人姉弟の末っ子。ほかの3人とは年が離れており、彼が大学を卒業して社会人になった時点では全員子持ちの既婚者だったといいます。

 しかも、このときすでに甥っ子・姪っ子は合わせて10人。就職1年目の手取りで月20万円弱しかもらっておらず、お年玉を渡せば完全に赤字です。そこで彼は帰省はするものの、顔を合わせないで済むように一計を案じます。

顔を合わせないように一計を案じた結果

3世帯家族

「姉弟は2日に顔を出すと聞いたため、その日から仕事だと嘘をつき、元日の午後に実家から戻ることにしたんです。褒められた方法じゃないことは承知の上です。だって甥っ子・姪っ子10人のうち小学生は5人で、幼稚園・保育園も3人。残りは赤ん坊だから渡さなくてもいいとしても最低8人にあげなきゃいけないのはちょっと……。

 みんなかわいいけど、お年玉を全員に渡せるほど余裕はないし、話したところで理解できないじゃないですか。兄や姉たちは『いらないから』と言うと思いますが、あの時はそんなふうに気を使われるのも嫌だったんです」

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