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“恋人ナシ”35歳大学教授に聞くマッチングアプリの現実「実は理想的な出会いの場」

暮らし

異性と出会いやすくはなったけど…

 マッチングアプリは女性よりも男性のほうがいいねをもらうことが難しく、苦戦を強いられるユーザーは少なくない。しかし、高橋氏曰く「(意外にも)出会いの難易度は全体的に易化した」らしい、なぜなのか。

「恋愛弱者の男性は、日常生活で女性にデートを申し込む機会そのものが限りなく少ない。アプリの場合、“恋人探し”という形で方向づけられており、アプリ上でのコミュニケーションで合意がとれたらリアルでも出会える、つまりはデートできる仕組みになっています。つまり、マッチングアプリが出会いの難易度を下げる効果があるのは間違いないでしょう

 とはいえ、出会いの機会は恋愛強者の男性も同じように拡大しました。実際に交際・結婚できるかどうかを見ると、恋愛弱者の男性は恋愛強者の男性と競争する必要があります。むしろアプリ普及以前よりも、あらゆる場面で“負けやすい”状況になったのかもしれません」

リアルの出会いはしがらみが多い?

スマホ 女性

 レッドオーシャン化が懸念されるマッチングアプリではあるが、最後にアプリでの出会いはどのように変化するのかを尋ねてみた。

「アプリでの出会いは、今後も増え続けると思います。そもそもリアルでの出会いは、リスクが高く面倒事が多いです。例えば、職場恋愛のカップルが喧嘩して別れそうになると、上司や同僚が親切心でフォローしようとしてくるものです。

 が、当事者からすると、そういうフォローはプライベートに土足で踏み込む迷惑行為でしかない。加えて、上司や友達からのフォローだから無下にもできません。そんな場面を想像するだけで、職場恋愛は面倒だらけと思って仕方ないと思います。他にも、上司と部下という関係性だった時、仲がこじれてしまうと、単純にセクハラ・パワハラのリスクを負うことになりかねません」

大学教授がマッチングアプリに挑戦してみたら、経営学から経済学、マーケティングまで学べた件について。

大学教授がマッチングアプリに挑戦してみたら、経営学から経済学、マーケティングまで学べた件について。

男女のカジュアルな出会いから真剣な婚活に至るまで、今や多くの人たちが日常的に利用しているマッチングアプリ。 それを題材に、ビジネスの世界の基礎教養といえる経営学・経済学・社会学などの知識を学べるのが本書です。

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