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退職願の受け取りを拒否された20代社員…やむなく上司を“脅す”ことに

コラム

 せっかく新卒採用で就職しても20代で会社を辞める人は少なくありません。厚生労働省『令和3年雇用動向調査結果の概況』によると、20~24歳男性の離職率は24.2%で、25~29歳は19.6%。

就活生

画像はイメージです(以下同じ)

 退職の理由には「仕事内容に興味が持てない」や「職場の人間関係」、「給料が低い」に「労働条件の悪さ」などが上位を占めましたが、もっとも多かったのが「その他の個人の理由」。20代前半は24.2%、20代後半が20.7%とおよそ4~5人に1人がこれを理由に挙げています。

 具体的に何を指しているのかは紹介されていませんでしたが、職場への不満でもなければ家庭の事情でもない理由で辞めた方が大勢いるのは事実。なかには旅行なんて理由の人もいるかもしれません。

「世界一周」にあこがれる同僚

 某外食チェーンの運営会社に勤める奥野忠行さん(仮名・32歳)の元同僚Tさんが辞めた理由は、なんと「世界一周の旅がしたいから」というものでした。

「同期入社で内定者の懇親会で意気投合し、同僚でしたが友人として付き合っていました。入社後は勤務地が離れていましたがプライベートでも連絡を取り、研修などで一緒になるときは飲みに行って近況を報告し合っていました。

 Tは大学時代に北海道を自転車で一周したり、バックパッカーとして中国や東南アジアを放浪する筋金入りの旅好きなのは知っていましたが、コイツが常々口にしていたのが世界一周への願望。それでも社会人になれば無理だと思っていたため、入社4年目に『金が溜まったから年度末で辞める』と言われたときはビックリしました」

上司は退職願の受け取りを拒否!

退職 引き留め

 上司には一身上の都合にして退職の意思を伝えますが、Tさんの当時の上司は「人手不足だから抜けられると困る」と退職願の受け取りを拒否。彼もこのときは仕方ないと受け入れますが、十分な人手が確保できるようになっても上司は退職を認めませんでした。

「ウチの会社では20代の社員は、ほとんどが店舗勤務。仕事も接客や調理補助といったアルバイトやパートのスタッフでも十分務まる内容です。Tは副店長の肩書きこそ付いていましたがマネジメント業務は店長が行い、正社員でも実質的にはバイトリーダーと大差ない存在でした。どうやら退職願を受理しなかったのは上司である店長の独断らしいんです。気に入らなかったのか翻意させようとしたのかはわかりませんけどね」

 しかし、憲法第22条では「職業選択の自由」が認められ、民法第627条にも「当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申し入れをすることができる」とあります。

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