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“偶然”から生まれた「うまい棒」大ヒットフレーバー、値上げしても人気の秘密

ビジネス

発売からのフレーバーは60種類以上

うまい棒

定番商品14種類(下段一番右端のチョコレートを入れると15種類)

 苦労して開発されたフレーバーは、発売から現在までに60種類以上。ときどき入れ替えのある定番14種類のほか、季節・イベントものなどがある。また、熊本で大地震が起きたときには、くまモンとのコラボパッケージ商品を発売。売り上げの一部を寄付している。

「そのときは、熊本県にある万次郎かぼちゃのパウダーを一部使い、『万次郎かぼちゃのポタージュ味』を発売しました。サービスエリアなどで土産物として流通しているうまい棒は、既存の味を上手に活用し、それぞれの地域に合った味やパッケージに仕上げています。どこに行ってきたのかがわかるパッケージのほか、配る人1人あたりの予算が抑えられると人気ですが、コロナ禍では大きな打撃を受けました。そういった事情もあり、現在は土産物としての商品の売り上げはまだコロナ前までは戻っていません」

10円から12円に。値上げまでの42年間

うまい棒

土産物として流通している瀬戸内限定の「レモン味」

 さまざまな工夫を続けながら発売から42年間もの長い間、販売価格10円を維持してきたやおきん。しかし、今年ついに12円に値上げを発表し、SNSで話題になった。

「ただ、大きさが変わったときはあります。いまのうまい棒は、歴代2番目の大きさ。時期やサイズの詳細な資料は残っていないですが、発売当初は、現在の約3分の2ほどの大きさでした。けれどそのうち、めんたい味の人気や工場のオートメーション化などによるコスト削減もあって、うまい棒の売上がアップ。そこで、うまい棒を購入してくれる子供たちに何か還元したいと考え、1本のサイズを大きくしました。長さは現在と同じぐらいで、もう少し太いうまい棒に変更しています」

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