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900万円で9LDK古民家が大変身…土地&資材高騰でも勝てる投資術をプロに聞く

コラム

庭付き古民家がコスプレの聖地に

古民家

「滅鬼の刃」ブームでコスプレ需要増!

 古民家はシェアハウスだけでなく、レンタルスペースとしても注目されている。

 葛飾区・京成お花茶屋駅から徒歩10分にある森谷邸は、1000㎡を超える敷地を誇る純和風のお屋敷だ。運営者の合同会社お花茶屋Labo木村美穂氏はこう語る。

「オーナーはマンションデベロッパーからの建て替え提案がひっきりなしだったと聞いています。思い入れのある物件なので壊すのではなく、魅力を生かす方向での運用を模索してたようです。私も不動産業に携わるものとして、この建物は後世に残さなければと思い、2017年からレンタルスペースとして運営を任せてもらっています

 当初は、都心からのアクセスの良さから映画やドラマのロケ地として利用されていたが、コロナ禍で状況は一変した。

今後のインバウンド復活に期待を寄せる

古民家

手入れの行き届いた森谷邸の日本庭園。格好の映えスポットとして『刀剣乱舞』や『鬼滅の刃』コスプレイヤーの利用が多い

今はロケ地の利用が少なくなった代わりにキャリーケースを引いたコスプレイヤーが全国から集い、撮影&オフ会の場として賑わっています。まさかコスプレ撮影の需要がこんなにあるとは知りませんでしたね。前泊できるプランも用意してあり、10人で利用すれば1人1万円ぐらい。ただ東京観光を兼ねたコスプレ需要もコロナの影響で、海や山の絶景地にある古民家に取られています」(木村氏)

 現状、売り上げは最盛期の半分ほどとのことだが黒字を堅持。今後のインバウンド復活に期待を寄せる。

「日本のアニメ熱は世界中ですごいものです。インバウンドが再開されれば、円安の追い風もあって需要が爆発しそう。特に欧米の方は伝統的な木造住宅に泊まりたいと思っている人は多い。成田空港からのアクセスが便利な立地が強みですし、お隣の立石は世界中で人気の『キャプテン翼』の聖地なので、一緒に地域を盛り上げていきたいですね

 今後、ますます希少性が高まる都内の古民家物件、大事に手入れすれば金の卵を生む鶏となりそうだ。

<取材・文/栗林 篤>

【山井ダイスケ】
不動産投資家。釣りと麻雀を愛す30代不動産投資家。東京都内で新築、築古再生、テナント、シェアハウスなど、幅広く不動産投資を行っている

山井ダイスケ

山井ダイスケ氏

【木村美穂】
不動産投資家。シェアリングエコノミーに可能性を感じ森谷邸をレンタルスペースとして運営する他、石川県金沢市で町家を改修した旅館、Art Hotelてまり庵も運用

木村美穂

木村美穂氏

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