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盛況の“オタク向け”婚活サービスは「平均年収の高さが強み」運営者に聞いた

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 男性の約4人に1人、女性の約6人に1人が生涯未婚を迎える現代社会。晩婚化が進むなか、婚活サービスも多様化している。実は、漫画関連商品などを扱う同人ショップ・「とらのあな」も“オタク層に特化した婚活サービス”である「とら婚」@ToraCon_Akiba)を展開している。

とらのあな

コミックとらのあな 池袋店 ©Nagahisa_Design

 とら婚は、2017年8月から2022年8月現在までに成婚者数800人を突破しており、秋葉原、池袋、大阪、名古屋の各拠点に加え、2022年8月には横浜オフィスを出店するなど、着々と実績を重ねている。今回の記事では、「とら婚株式会社」のアドバイザーでもある東日本エリアマネージャーの望月梨紗氏にオタクの婚活事情について話を聞いた。

オタクの未婚率に衝撃を受け設立

望月梨紗氏

望月梨紗氏

 まず、とら婚がどういったサービスなのか、そして設立した背景を説明してもらった。

「アニメや漫画、ゲームといった創作活動をはじめ、旅行やスポーツまであらゆる趣味や生きがいを大切している人、つまり“オタク”の出会い作りから結婚までを、主にカウンセリングやマッチングなどのサービスを通して、無事、成就に結び付けることを目的とした結婚相談サービスです。

 創業の経緯として、代表の吉田博高がとらのあなの主たる顧客層である『自分をオタクだと認識している人の未婚率が67%である』という矢野経済研究所の調査データに衝撃を受け、『オタクの人々のためにできることがまだまだあるのではないか?』『何か還元できないか?』という発想から、『オタクの未婚率を改善していく』という強い思いで相談所を設立したのが始まりです」(とら婚・望月氏、以下同)

ライト層もディープ層もいる

とら婚

「とら婚 横浜オフィス」内観イメージ

「オタクのため」という言葉が出たが、大前提として、とら婚は他の婚活サービスとは何が違うのか。

「とら婚の会員さんは趣味を楽しんでいる人や『相手の好きなものを尊重したい』と考えている人、さらには漫画家の人、イラストレーターの人など、クリエイティブな仕事に携わる人が多いです

 登録者は多いというが、オタクと言えど十人十色。ライト層のオタクも増えている。登録者の具体像を掘り下げてみよう。

「ジャンルとしては、漫画やアニメ、ゲームなどを好きな人が多いです。その他にも、アイドルや2.5次元舞台、ライトノベル、YouTube、コスプレなど、さまざまな趣味を持つ人がいます。また、楽しみ方についても、長年1つの作品を大切にしているディープ層の人もいれば、新しいアニメやゲームを幅広く見ているライト層の人もおり、本当に多種多様です

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