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野球少年からヒット作家へ…人気TikTokerが明かす「衝撃を受けた作品」

暮らし

挑戦する人生のほうが面白い

――どのジャンルでも、やり遂げることからチャンスを獲得できるといえますね。けんごさんは会社員でもありますが、チャンスを獲得するために自ら行動していますね。

けんご:不平や不満を言っている時間があれば、まずやってみようと思います。会社員、小説紹介のクリエイター、小説家と3つの仕事はどれも好きなことばかりで、今のように好きなことができるのは、大学の時にTikTokに投稿するなどSNSで発信したからです。踏み出さなければ切り開かれないこともあります。いろんなことに挑戦する人生のほうが面白いと思います。

――色々なことに挑戦して、できるだけ人生を楽しくというのは、けんごさんの生き方ですか。仕事選びにも影響しているのでしょうか。

けんご:就活を開始した頃は、できるだけ安定した人生を歩みたいと思っていましたね。でも就活をしているうちに、1人でもできることをしたい、クエイティブなことをしたいと気づきました。映像を選んだのも簡単な理由です。YouTubeで見た大好きなミュージックビデオがあって、映像を作る人はかっこいいと思っていたから(笑)。

 投稿する場所としてYouTubeを選択しなかったのは、基本的にクリックしないと動画が流れないので、小説を一度も読んだことのない人がスルーしてしまうからです。ランダムに流れるTikTokだから、これまで小説に興味のない人の目に留まったんでしょうね。

初めて読んだ東野圭吾に衝撃

けんご

――「小説紹介クリエイター」という肩書も画期的でした。初めて読んだ小説にインパクトを感じたと伺っています。

けんご:小説を読むきっかけになったのは、大学生になってからやっと趣味を持ちたいという余裕ができたからです。それまでは野球一筋の人生でした。練習が終わってからやオフの日にできる趣味を見つけようとしたら、コスパが良いと思ったのが小説を読むことだったんです。映画も候補にあがりましたが、映画館で2時間1500円くらいかかるのはコスパが悪いと感じ、小説にしました。

 書店に出向いて本棚で見つけたのが、東野圭吾さんの『白夜行』。それまで本を読んだことがなかった僕でも、東野圭吾さんの名前は知っていて、ぶ厚くて時間をかけて読めそうだったことが選んだ理由です。東野さんは有名な小説家だったので知っていましたが、いざ読んでみたらものすごく面白くて、すっかり虜になってしまいました。

 本の選び方に失敗したくないので、ネットで売れている本を探してセレクトしました。好きな作家さんを見つけると、好きな作家さんが本の帯に書いている推薦文を見て、その本も読みました。次々と読み続けているうちに、その魅力を誰かに伝えたくなったんです。ちょうどコロナの時期だったこともあって、流行していたTikTokを使って発信をはじめました。

ワカレ花

ワカレ花

『TikTok』で薦めた作品が続々重版!話題の小説紹介クリエイター・けんごが手がけた初の小説は、花をモチーフにした恋愛小説。「始業式」「散り桜」「夕立ち」「花火」「落ち葉」「コスモス」「雪景色」「ユキヤナギ」の8編を収録

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