意外と知らない「自転車の豆知識」を聞く。タイヤ、ハンドルで違いが
タウン車とシティ車の違いはハンドルに
自転車を漕ぐ力は思わぬところでも変わる。それが「ハンドルの形状」だ。一般的に自転車には、ハンドルが曲がったタイプと、真っ直ぐのタイプがあり、この細かい形状の違いにも意味が隠れていた。
「ハンドルが曲がっているタイプを『タウン車』、真っ直ぐなタイプを『シティ車』と呼びます。シティ車だとタウン車よりハンドルを握る位置が前になります。そうすると姿勢が多少前屈みになり、坂道で立ち漕ぎをする時と同じように力が入りやすくなります。
一方でタウン車は、のけぞるまではいきませんが、真っ直ぐな姿勢で漕げます。スピードは出づらいですが楽な姿勢で漕ぐことができます。速く漕ぎたい人はシティ車、楽に漕ぎたい人はタウン車というイメージです。以前は『シティ車は男性向け、タウン車は女性向け』と言われていた時期もありましたが、完全に好みの問題です」
「値段が高ければ良い」わけでもない
ダイシャリン竹ノ塚店で販売されているシティ車やタウン車は、安価なもので2万円前後から、高いもので4万3000円前後(いずれも税込)。積載体重、タイヤの分厚さ、ギアが何段階あるか、ライトが自動か手動か、スタンドが片面か両面か、ブレーキが長持ちするかどうかなど、各パーツごとに性能の良し悪しで値段が数千円変わるため、結果的に1番安価なものと高いもので2万円以上の開きがあるそうです。
「シティ車やタウン車は機能や性能も幅広いので、『買い物や通勤など、どんなシチュエーションで乗るか』『どれぐらいの時間乗るのか』によって必要な性能も変わってきます。もちろん価格の高いものが長持ちしやすくて丈夫ではありますが、価格帯が高ければ必ずしも良いという話でもありません。まずは店員に相談するのが無難ですし、自分に必要な機能だけを兼ね備えた自転車を購入するのが賢い買い方です」
同じような見た目の自転車でも、値段のばらつきにはちゃんとした理由がある。せっかく店舗で自転車を買うなら、スタッフにパーツの機能や材質を聞いて、自分が求めていた自転車に近いのかどうか確認するのがオススメだ。
<取材・文/佐藤隼秀 編集/ヤナカリュウイチ(@ia_tqw)>>