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「忙しい」を連発するのは気の毒な人。少しの時間を上手く捻出するには

学び

 いざ働き始めたものの、目の前の仕事に忙殺されて、なんだか楽しくない……。そんな悩みを抱えている若手ビジネスマンも多いと思います。

ビジネスパーソン

※画像はイメージです(以下同じ)

 大学卒業後、三井物産に23年間勤務し、ホリプロ取締役、リンクステーション副社長を経て、現在はビジネス書の執筆、講演、研修活動を行う、企業風土改革コンサルタントの古川裕倫さん。著書『仕事を楽しめる人は「忙しい」と言わない』は2020年に「第6回ビジネス書大賞」(主催:世田谷ビジネス塾)を受賞するなど話題の一冊です。

 今回はそこから、慌ただしい現代ビジネスパーソンに向けた幸福論についての考察を紹介します(以下、同書より抜粋)。

趣味を惰性で続けていないか

 多くの人が「忙しい」と言います。それでも、ある程度の時間は誰でも作ることができます。『徒然草』で、吉田兼好はこう言っています。

「何方をも捨てじと心に取り持ちては、一事も成るべからず」

 何事も捨てないと思っていると、1つの事も成就しない。たくさんのことをやろうとせず、大切な1つを成し遂げるべき、という意味です。私も趣味も含めてあれこれやりたがる人間ですが、30代後半に学ぶことの重要性を本心で感じるようになってから、時間の使い方に大いに悩みました。仕事で帰りは遅いし、遊びも趣味もやめたくないと思っていました。

阪神タイガースファンをやめた理由

古川裕倫

古川裕倫・著『仕事を楽しめる人は「忙しい」と言わない』扶桑社

 若い頃、スポーツ新聞を長時間読む癖がありました。毎日のように通う客先が野球好きで、読んでいないと話題が不足し、おもしろくないからです。同時に熱狂的な阪神タイガースファンでもありました。

 たまたまお客さまの担当が替わったこともあり、あるとき考えました。いくら応援しても、タイガースは活躍してくれない。そう思って、タイガースファンをやめ、スポーツ新聞も読まなくなりました。そうしたら、毎日1時間くらいほかのことに使える時間ができました。

 ゴルフに行かない休みの日には、パチンコに数時間を費やしていました。トータルすれば絶対に負けているのですが、勝ったときのことのみ記憶が鮮烈なのでやめられないだけです。いや、負けたときのことは忘れようとしていたのです。こちらもやめました。

 今はゴルフも休んでいます。将来また復活するかも知れませんが、もう休んで15年になります。一時は株式投資に凝っていましたが、大損をして今はやっていません。とはいえ、お酒や先輩との付き合いは、やっています(やめられません)。やらないことを決めるということが時間を生み出します

仕事を楽しめる人は「忙しい」と言わない

仕事を楽しめる人は「忙しい」と言わない

アラン、ヒルティ、ベンジャミン・フランクリン、マズロー、ドラッカー、福沢諭吉、渋沢栄一、武者小路実篤ら、過去の偉人たちに学ぶ「幸せな働き方」

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