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ノブコブ徳井健太が振り返る「なんもしてなかった」20代の頃と、相方・吉村崇

暮らし

 NSC東京校5期出身の同期であった2人によって結成され、2010年代からフジテレビ系『ピカルの定理』などバラエティ番組に多数出演し、注目を集めたお笑いコンビ「平成ノブシコブシ」。

徳井健太

徳井健太さん

 そのツッコミ担当で、エッセイ集『敗北からの芸人論』(新潮社)が好評の徳井健太さん(41)。現在の芸人考察ポジションに思うことなどを聞いた前編に続き、後編では「お笑い芸人がお笑いを語ることのタブー」について、徳井さんが惹かれるという“とどのつまり”な人物について、また相方の吉村崇さんとの関係などを聞きました。

オタクじゃなくて、お笑いが好きなだけ

――芸人さん自身が芸人さんの考察をすることに難しさはありませんか? 特に吉本芸人さんが、非吉本の方の考察をすると、ネットが「それは違う」ってざわつくんです。

徳井健太(以下、徳井):ネットがざわつくんですか、面白いですね。でも僕はそういう「ズレ」は気にしないです。世間の人が違うだろと言ってきたとしても、強がるとか論破したいとかではなく、単純に「これが僕の意見です」ってことです。本人が否定する場合は別ですが。

 たとえば「このラーメン屋おいしいだろ」と言って、「いや、まずい」と言われても、「僕はうまいと思ってるから」っていうのと同じですね。自分と意見が違う人がいて当たり前、と思っています。それに僕はお笑いオタクというよりも、ただただお笑いが好きなだけなんです。

法律で禁止されてもお笑いの話をする

徳井健太

徳井:先輩とかは「嬉しい」って言ってくれますね。バッドボーイズさんとか。先輩からすると、わざわざ徳井の持ち時間に自分のことを話してくれるなんてと思ってくれているのかも。

 お前の得にならないだろうに、「わざわざしゃべってくれてありがとう」みたいな感じですかね。「自分にはできない、ありがとう」という雰囲気があります。後輩だとニューヨークは屋敷(裕政)がお笑いオタクで、「徳井さんに考察してもらってありがたいです」みたいに言ってくれてました。そもそもお笑い芸人がお笑いの話をするって、裏側を話すことでもあるから基本タブー、という認識があるから、やっている人が少ないというのもあるんだと思います。

――芸人さんがお笑いの話をするのは、やっぱり基本タブーなんですね。

徳井:この前共演させていただいたときに聞きましたが、水道橋博士さんが若手のころから「ダメだ」って言われてたそうですよ。「でもオレはやってた」って言ってました。僕もこの先法律で禁止されたとしても(笑)、お笑いの話はし続けたいですね。

敗北からの芸人論

敗北からの芸人論

悟りの境地で繰り出す熱く、的確なお笑い考察が、ネット連載時から大反響! 累計700万PVを突破!自らの才能のなさに絶望しそれでも笑いに救われた芸人、ノブコブ徳井による、誰もが共感できるお笑いエッセイ

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