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“ノブコブ”徳井健太が明かす「芸人愛を感じる」バラエティ番組の特徴とは

暮らし

読書体験は「スレイヤーズ」一択

徳井健太

――1巻ではなく、2巻を買ったんですか?

徳井:そう、2巻目。一人称のファンタジー小説なんですけど、1回読んで、恋に近い感じっていうんですかね。1回じゃ物足りなくて、もう1回、もう1回って100回くらい。まあ、その物足りないっていうのも「そうか、1巻を買えばいいのか」とやっと気づいて買ったんですけど、それも百回くらい。

 その後の巻も全部百回ずつくらい読みました。でも小説って終わっちゃうから、そのあとは自分で書いてました。エロくない同人誌というか。主人公の「リナ=インバースがもしも北海道にいたら」みたいな。『スレイヤーズ』だけですけど、マジで死ぬほど読みました。

お笑い評論ではなく、グルメ本

徳井健太

――昨今はお笑い専門のライターさんも増え、お笑い分析がブームですが。何か意識していることはありますか?

徳井:流行ってるんですか? 僕はもう単純に「この人のこんな素敵な話あるよ」みたいな感覚で書いてます。分析しているつもりは全然なくて、グルメ本的な感じ。たとえばラーメン屋を紹介したとして、そのラーメンの成分とかはどうでもよくて、ここは実は鶏丼が上手いんだよみたいな。

 そもそもお笑い評論的な知識がないですし。「M-1グランプリ」も全部見てますけど、正直、順位とか全然覚えてないです。ニューヨークとかマヂカルラブリーが過去何位だったかとか知らないです。みんな決勝に行った人たち、みたいな。

 敗者復活で「面白いネタやってるな」と思ったら、勝手に復活して勝ち上がってたんじゃないかって。何位だとか結果に興味がないんですよね。なので、(今回の連載にあたって)そのあたりの事実確認は新潮社さんが頑張ってくれました(笑)。

敗北からの芸人論

敗北からの芸人論

「負けを味わった奴だけが売れる、負け続けたからこそ書ける――」 悟りの境地で繰り出す熱く、的確なお笑い考察が、ネット連載時から大反響! 累計700万PVを突破! 自らの才能のなさに絶望しそれでも笑いに救われた芸人、ノブコブ徳井による、誰もが共感できるお笑いエッセイ。

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