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大きな目標を達成できる人がやってる「反対意見」の捉え方

学び

私が会社をやめる決断をした一言

未来

 では、どういう基準で意見・アドバイスを選べばいいか。意見・アドバイスを言っている人の出した結果で判断すればいいのです。自分の求める結果を出している人の意見・アドバイスを選択する・受け入れることです。

 これが大事だと体験する出来事が、私にもありました。起業に向けて1社目の会社をやめるときのことです。私が会社をやめると伝えたときに、周りの同期や先輩、上司など全員から、次のようなアドバイスをもらいました。

「いい会社にいるんだから、そんなにいそいでやめないほうがいい。もう少し会社に残って、よくよく考えてみればいい」

 26年間、無難に生きてきた自分は、このように周りに反対されまくり、不安になって居ても立っても居られない状態になりました。飲み友達や親にまで相談しても、返ってくる答えは同じでした。「いい会社にいるんだから、すぐにやめないほうがいい」と、みんなが言うのです。

「早く退路を断って、やめたほうがいい」

 そんななか、ある日、年に数社つくっては数社つぶす、辣腕のビジネスオーナーと話す機会があり、相談してみました。その方の意見は、次のようなものでした。

「いい会社にいるんだから、早くやめることは、いいことだね」。私は驚き、聞きました。「周囲は『いい会社にいるんだから、もう少し考えたほうがいい』といいます。なぜ、いい会社にいるから早くやめたほうがいいと言われるのですか?」。

「あなたが今いる会社で『もう少し、もう少し』と思ってやめないでいると、役職についたりするでしょう。すると年収も上がるし、社会的な地位も上がる。そうなると、どんどんすがりつきたくなる。するとどんどん、やめられなくなってしまう。自分で独立してやっていく踏ん切りがついているなら、早く退路を断って、やめたほうがいい

 こう言われて、深く納得したことを今でも覚えています。最後は、この方の意見を受け入れ、会社をやめました。その結果、3社の経営をするようになり、本を出版するほどになれました。誰の意見・アドバイスを取り入れるかで、本当に人生が大きく左右されます。迷ったときは、ぜひ「自分が求めている結果を出している人の意見・アドバイスを受け入れる」を大事にしてください。

<TEXT/ジャパン株式会社 代表取締役 藤堂 修>

1981年、兵庫県西宮市生まれ。神戸大学を卒業後、西日本電信電話株式会社(NTT西日本)でシステムエンジニアなどとして勤務。30歳で独立。39歳のときに年収1億円の実績をつくる。現在は、美容院(サロン)、セレクトショップ(駅直結の商業施設内に出店中)、不動産事業の3つの会社を経営。著書に『チャレンジ 挑戦をあきらめない生き方』(きずな出版)

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チャレンジ 挑戦をあきらめない生き方

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