アベノマスクはなぜ配られない?コロナで日本政府が怠っている対策と検証/ダースレイダー
東京大学中退の経歴で、マルチに活躍するラッパー・ダースレイダー(44歳・@DARTHREIDER)の連載「時事問題に吠える!」では現代に起きている政治や社会の問題に斬り込む。
2月9日に自身のTwitterで新型コロナウイルスに感染したことを報告したダースレイダー。ワクチンは2回接種していたといいます。
脳梗塞を経験し、糖尿病、腎不全をなどの基礎疾患を抱える彼が自宅療養を終えたいま、その体験と、そこから見えた世の中の状況を、前編<感染した“基礎疾患あり”ラッパーの自宅療養記>に続き解説します(以下、ダースレイダー氏の寄稿)。
PCR検査のハードルが高い
感染者数の信憑性について考えてみます。実際に僕は、発熱外来でPCR検査を受けるハードルが非常に高いと感じました。病院がパンクしていて、なかなか予約がとれなかったんです。
下手したら、何日も予約が取れないうちに熱が下がる人も多いと思います。僕の家族は全員濃厚接触者になりましたが、一緒に住んでいる家族が濃厚接触者になったり“みなし陽性”となることを避けるために検査を受けず、そのまま治っていく人がいることは想像にかたくないです。
感染者数の信憑性に疑問
1月27日に政府が各都道府県に送付した文書にて、自治体の無料PCR検査を抑える趣旨の事務連絡をしていることがわかっています。検査を抑えると症状がある人ばかり検査を受けることになるので、陽性率が高くなります。この状況で発表される“感染者数”の意味とはいったい何なのか、政府は明確にするべきだと思います。
ピークアウトしたかどうかは、1人の感染者から何人に感染が広がるかを示す「実効再生産数」から計算しています。「感染者数が●人です」「先週の同じ曜日に比べて●人増えています」とだけ発表してるということは、この数字が非常に重要だと言っていることになります。しかし傾向をつかむためには前提条件も併せて言うべきです。