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周囲から「信頼できる人」と思われる。リーダーの素養「仕切る力」の身につけ方

学び

役職や年次、知識の豊富さよりも大切なこと

会議

 会議を効率よくこなすためには、役職や年次から「なんとなく」で司会進行を決めるのは禁物です。あらかじめファシリテーターという役どころの必要性を示し、それを誰が務めるのかを決めておくべきでしょう。そして、ファシリテーターが決まったら、参加者に周知させることで、誰が進行の責任を負う立場にあるのかが明確になります。

 もしこれを読んでくださっている方がファシリテーターに任命されたら、会議の冒頭でこう念を押しておきましょう。

「ファシリテーターを務める〇〇です。本日は限られたお時間のなかで議論しなければならない議題が複数ありますので、みなさんご協力をお願いいたします

 ポイントは、単なる司会ではなく、進行の責任を一身に背負っていることをアピールすること。時間は有限であり、設定されたアジェンダを消化し、会議の成果をきちんと出すことが自分に与えられたミッションなのだと最初に宣言しておくわけです。

上司のお説教を穏便に済ませるテクニック

 とはいえ、とくに会社の会議にはどうしても上下関係がつきまといます。そのため、もし上司が部下の発言に噛みついてお説教を始めてしまったら、ある程度までは言いたいことは言わせつつ、「部長、お話し中にすみません。時間が迫っているので、その件についてはまたのちほどお願いいたします」とうまくカットインし、できるだけ穏便に次の議題に移る工夫が必要です。

 会議はあくまでチームプレーであり団体戦です。その時間は全員が示し合わせて捻出したもので、お互いの時間を大切にする意識を共有しておきましょう。

 司令塔であるファシリテーターが、あらかじめ会議の趣旨と自身の役割を参加者たちに伝えておく。そうすることで、話の脱線やお説教が始まり、それがたとえ上司によるものであったとしても、「いまそれがここで必要なのか」という観点から話を止めるかどうか判断することができ、話を遮られた上司からの理解も、そして信頼も得られやすくなるはずです。

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