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中国製ゲームが市場の3割を独占…日本と逆転した「中国ゲーム開発」の脅威

ガジェット

中国ゲーム企業の海外売り上げは約2兆520億円

中国製ゲーム

 中国企業の海外進出は増加の一途を辿っている。2021年の中国ゲーム企業の海外売り上げは、前年比16.6%増の約2兆520億円と推計された(中国遊戯研究院)。

 国別では、日本はアメリカに次ぐ2位で約2割を占め、これまでも多くの中国ゲーム企業が進出してきた。ある中国系パブリッシャーの担当者は「日本はテレビゲームの発祥の地であり、最高のゲーム文化とユーザーを持っているため進出を決めた」と打ち明ける。

 進出を加速させる中国企業の狙いのひとつはIP(キャラクターやタイトルなどの知的財産)の取得だ。中国フォースン・グループ傘下のRestar Gamesは、日本ファルコムの『イースⅥ』のIPを取得し、2021年7月に初のアプリ版となる『イース6 オンライン』をリリース。

 また、中国EJOY傘下のQookka Gamesはコーエーテクモから『三國志13』のIPを取得し、同年5月にアプリ版『三國志 真戦』をリリースした。日本を舞台に、すでに中国の大手企業がしのぎを削っているのだ。

いまでは日本が中国の下請けに

 日本市場が拡大しているとはいえ、配信されるゲームは供給過多で、ほとんどのゲームは売れずに退場する運命にある。そうした厳しい状況下で威力を発揮するのがIPなのだ。ゲーム業界に30年以上携わるプロデューサーは言う。

「日本のストアで売れているゲームをみると、多くが大作やIPもの。『ポケモンGO』がロングヒットしていますが、その前身はただの位置情報ゲームで、まったく売れてなかった。IPを利用するだけでここまで化けるのです。中国企業がIPを狙うのは当然です」

 日本が多数のIPを所有している現状では、いくら中国勢が進出しても“安泰”と思う読者がいるかもしれない。しかし、前出の飯島氏はこう警鐘を鳴らす。

「日本でサービスが終了し、使われなくなったカードゲームのグラフィックが一時期、中国企業に売れました。日本のイラストが重宝されていたのです。最近では中国でも技術が向上し、自前で描けるようになったので、そうした動きはなくなりました。日中のゲーム業界の構造は、アニメ業界のように逆転しています。かつては日本が市場で中国はいわば工場でしたが、いまでは日本が中国の下請けになっているのです」

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