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外資系金融の30代女性が「1回80万円の卵子凍結」をして訪れた“心境の変化”

暮らし

 働き盛りの20代カップル・夫婦のなかには、子供に囲まれた温かい家庭をいつかは作りたいと思う人も多いでしょう。しかし、20代~30代半ばまでは仕事が忙しくて妊娠するチャンスがないというのが本音ではないでしょうか

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※画像はイメージです(以下同じ)

 しかし、精子も、卵子も30代後半から老化することが明らかになっています。キャリアが安定した30代後半~40代では自然妊娠しづらいのであれば、若いうちに「卵子凍結」をしておいて、あとで体外受精するという選択肢も覚えておくべきでしょう。

 女性一人で始めることができる妊活でもある「卵子凍結」について、生殖工学博士である香川則子氏の監修のもと、効果的な利用方法を紹介し、専門的な治療の内容を紹介した『1冊でぜんぶわかる! 卵子凍結完全ガイド』より、卵子凍結経験者のリアルなエピソードを紹介します。

元「外資系金融勤務」女性の卵子凍結

 2013年、38歳のときに卵子凍結をはじめた佐藤久美子さん(仮名・46歳)は、自然妊娠と凍結卵子の体外受精によって2人の子宝に恵まれました。夫と2人の子どもとともに、家族4人で幸せな日々を送っている久美子さんですが、実は「卵子凍結を行う前までは、結婚願望もなければ、子どももいらないと思っていました」といいます。

「当時の私は、外資系金融勤務で、多忙な日々を過ごす仕事人間。結婚して子どもを持つなんて考えられませんでした。結婚や子どもについての価値観が合うパートナーもおり、そのようなライフスタイルになんら不満なかった。私には姉が2人おり、それぞれすでに子どもがいたこともあって、両親も私の考えを尊重してくれていました」

 そんな久美子さんが卵子凍結をはじめる契機となったのは、看護師である姉からの強い説得によってでした。

卵子凍結の費用は1回80万円ほど

卵子

「正直なところ、姉が『いつか絶対役に立つから』と何度も言ってくるので、『1回やればもう言ってこないだろう』と思ったのがきっかけです……(笑)。そのときはまだ自分のためではなく、『卵子バンクもあるし、誰かの役に立てたら』という思いしかありませんでした。

 すぐに医療施設へ話を聞きに行くと、費用は1回80万円ほどで、凍結卵子1個につき1万円の保管料。正直高いなとは思いましたが、早く終わらせたかったので1か月後には開始。東京都板橋区にあるクリニックで成熟卵子6個を採卵し、保管しました。それが2013年、38歳のときです。そして翌年にも成熟卵子6個を保管。計12個の凍結卵子を保管しました」

 いざ卵子凍結の手術を行ってみると、心境に変化が表れはじめたといいます。

1冊でぜんぶわかる! 卵子凍結完全ガイド

1冊でぜんぶわかる! 卵子凍結完全ガイド

「いつか子どもはほしい」と考えている20代後半~30代前半女性と、結婚したてのカップル必読!

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