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『カメラを止めるな!』大ヒットの理由をSNSから分析。背景に猛暑や台風も…

「社会現象化」にいたる口コミ内容の推移

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(図1) 提供「『カメラを止めるな』ヒットの理由」株式会社スパイスボックス

段階1:6日間の先行上映時期(図1注目ポイント①)

 2017年11月に行われた6日間の先行上映時期では、映画関係者からの感想が目立ちました。「思わず人に伝えたくなる映画内容」などの賞賛や「37分ワンカット」など、映画の技法についてのコメントが多くありました。

段階2:「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」受賞決定、マスコミ関係者向け試写会実施時期(図1注目ポイント②)

 映画賞の受賞をきっかけに注目されたとともに、映画のプロモーション用に行われたマスコミ関係者向け試写会を見た有名人による口コミが活発になった時期で、Twitterなどで絶賛コメントが見られるようになりました。

 一般人の反応は、「低予算なのに」「無名監督、無名俳優なのに」「B級映画だと思ったのに」と、観る前に抱いていたマイナスイメージを見事に裏切られ、思いのほか面白かった、という「期待値を超えてくる満足感」についてのコメントが多くありました。

 それがきっかけとなり、ライトユーザーの興味を集め、さらに注目されるようになりました。

段階3: 注目度急上昇時期(図1注目ポイント③)

 当初はSNSで話題になるも上映館数は少なく、見たくてもなかなか見ることができないレア映画と印象を変えつつありました。「ネタバレ厳禁」なため、簡単なあらすじしかわからないことが、かえって飢餓感を煽る結果に。

 さらに、SNS上では、映画チケットが完売し、手に入らない状況や、酷暑・台風接近中にも関わらず映画館前に行列ができていることなどが話題となり、「そんなに面白い映画があるなら見たい!」と、ついに社会現象となったのでした。

「世の中のできごと」と映画の話題が結びついたことも要因に

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図2 提供「『カメラを止めるな』ヒットの理由」株式会社スパイスボックス

 この調査を担当したスパイスボックスの角田和樹氏はこう分析しています。

「映画そのものの魅力もさることながら、そもそも映画に低予算、無名監督、無名俳優……といったネガティブポイントが多かったこと、そのネガティブポイントを良い意味でしっかり裏切ったこと。

 また、台風や猛暑などの『世の中ごと』と映画の話題が結びついたことなどが、SNS上での口コミ量を爆発させ今回の大ヒットに繋がったと考えられます」

 さまざまな要因が重なり合い、『カメラを止めるな』の大ヒットが生まれたことがわかりました。

 SNSによる口コミがここまで多くの人を動かすとは驚きですね。現代のエンターテインメント産業におけるSNSの拡散力、影響力の大きさを実感する出来事になったのではないでしょうか。

<TEXT/emi.s>

【調査概要】
調査内容:スパイスボックス「『カメラを止めるな!』のヒット理由
調査期間①:2017年10月1日~7月24日/調査期間②:2018年7月1日~7月24日
調査方法:「THINK」にてエンゲージメント数、投稿数、記事掲載数と口コミ内容を調査・分析

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