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伸び悩んだ商品が復活…ニチレイフーズ「片手でお好み焼」を生んだネーミングの妙

ビジネス

見た目は今川焼なのに食べたら…

ニチレイ

大阪焼。見た目は今川焼のようだが…

 消費者からは「ソースもマヨネーズも中に入っているから、温めたらすぐ食べられるし、手が汚れない!」「今までなぜなかったのだろうと思える商品ですごい!」「名前が直感的でよい!」といった声が届く。「見た目は今川焼なのに、ひとくち食べれば、お好み焼きの味というギャップをお楽しみいただきたいです」と、笹嶺氏は言う。

 SNSやメディアなどでもたびたび話題になった。

「今年1月にTwitterにて大きな話題にしていただき、注目していただきました。その後、当社ホームページ内の商品紹介ページも閲覧数が大幅増加し、売上についてもお陰様で伸びています。とはいっても、『近所に売っていない』『どこに売っているの?』というお声もありますので、もっとみなさんに召し上がっていただけるよう頑張りたいですね」

伸び悩んだ商品をリニューアル

 Twitterでは「まさかの大阪焼だったりして」という投稿も目にした。「片手で食べられるお好み焼」は、生産終了となった大阪焼なのか? と突っ込んでみたところ、以下のような回答を得ることができた。

この商品の前身となる『大阪焼』(2019年3月1日発売)ですが、当時あまり販売が伸びなかったんです。大阪焼は関東圏だとお祭りの屋台でおなじみの食べ物ですが、関東圏を一歩出るとまったく知られていないネーミングでした。そこで、誰もがお好み焼を想起できるネーミングにして発売したのがこの商品です。

 生活者調査を重ねた結果、『片手で食べられる』と明記することも重要ということがわかり、結果、『片手で食べられるお好み焼』というネーミングにして発売するに至りました」

 なお、「ネーミング変更も大きいですが、新商品として発売した際には、ソースの品質を磨き上げ、食べたときの風味や香り立ちが良く、味に一体感が出るよう改良しています」とも話してくれた。

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