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共働き夫婦が、早期リタイア「FIRE」を実現するために必須のこと

コラム

共働きでスタートした夫婦は辞めてはいけない

アルバイト 電話

 ちょっと前まで女性の働き方については「M字カーブ問題」が指摘されていました。これは結婚や出産で離職する人が多く、Mの文字の中央のように働いている割合がぐっと下がるというものです。今は産休・育休を経て復職することが普通になったので、「几」のような形になりました。

 ところが「正社員で働いている割合」でいうと「L字カーブ」が生じています。90度右回転させたLのごとく、女性が正社員で働く割合は下がり続けるというものです。働いている人の割合は減らないが、正社員で働く割合が減る、つまり正社員から非正規へのシフトが起きているということです。

 結婚をするとき寿退職をする、あるいは子どもが生まれるので退職をすることは経済的にはまったくおすすめできません

 正社員の「座」は降りるのは簡単ですが、すぐ次を見つけないと、そこに戻ってくるのが難しいという構図があります。手放さないことが大切です。時短勤務や半日あるいは時間単位での有休取得などを活用しつつ、なんとか仕事と子育ての両立を目指しましょう。

 もし子育てとの両立がしんどいのであれば、それは女性の問題ではなく男性の力不足の問題だと考えてください。夫の有給が20日フルに残っているのに、妻が有給残1日で子どもの風邪引きにおびえている状態で、FIREを目指すなんてそもそもおかしいのです。

パートから抜け出す努力はする価値あり

 もし今パートやアルバイトの立場で働いているなら、そこからの脱出を考える必要があります。これは派遣会社の社員でも同様です。

 非正規雇用についてはまず失職のリスクが高いことがあります。正社員が解雇しにくい分、雇用の調整弁として使われがちだからです。クビにならなくても勤務日数を減らされることがあります。これまた苦しいことで、「週3日勤務でお願いしたい」といわれればそれだけで月収が40%下がります。
 
 昇格昇給のチャンスが低いこともあります。統計的に非正規雇用は年齢と賃金の関係がほとんどありません。30歳も40歳も同じ時給設定になりがちです。

 もうひとつ、退職金や厚生年金などの待遇格差もあります。同一労働同一賃金の取り組みで解消の方向にはあるものの、それでもまだ退職金が非正規にはないのが一般的です(派遣社員には一定の手当を上乗せする取り組みが始まっています)。

普通の会社員でもできる日本版FIRE超入門

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