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ペットはゴキブリ400匹!? 学生作家・篠原かをりに聞く「“夏に嫌われる虫”との付き合い方」

暮らし

 夏は昆虫の季節。虫がニガテだという人は少なくありません。

篠原かをり

篠原かをりさん

 そんな“嫌われ者”の虫を愛してやまないのが、学生作家・篠原かをりさん。「出版甲子園」でグランプリを獲得し、つい先日には『昆虫最強王図鑑』(学研プラス/児玉智則・監修)まで出版した篠原さんに、夏をにぎわす虫たちとの上手な付き合い方を聞きました。

ゴキブリは“夏の季語”!?

――篠原さんはゴキブリを飼われているそうですね。

篠原かをり(以下、篠原):マダガスカルオオゴキブリや、デュビアなど数種類のゴキブリを合わせて400匹くらい飼ってます。ゴキブリって平安時代から知られていて、夏の季語なんですよ。

 江戸時代にはゴキブリは「御器被(ごきかぶり)」と言われていたそうで、裕福な家庭にしか出てこない昆虫で、今のように嫌われ者ではありませんでした。当時は「うち、ゴキブリ出るんだよね」って言うとマウンティングになるくらいの存在だったはずです。

――マウンティングですか(笑)。今は飽食の時代なので、ゴキブリはどの家庭にも出てきて、ほとんどの人が嫌う昆虫です。

篠原:残念ながらそうですね。ただ、私の飼っているマダガスカルオオゴキブリは、みなさんのイメージするようなゴキブリとはちょっと違うんです。

――どういうゴキブリなんでしょうか。

篠原:みなさんがゴキブリと聞いてイメージするのって、あのテカテカした感じとか、すばしっこい動きですよね。でもマダガスカルオオゴキブリは、テカテカしていないし、動きはすごくゆったりしているんです。

 私の友だちも「ふつうのゴキブリは嫌だけど、これならなんとか大丈夫」って言ってくれます。羽もないので飛ぶ心配もないですし。

――例えば自宅に出たゴキブリも捕まえて飼うのですか?

篠原:家に出るゴキブリは細菌も多いし、捕まえても際限なく逃げ出すので飼いにくいんですよ。だから見かけたら外に逃がしますね。

――現在は400匹飼っていますが、勝手に無限増殖する心配はありませんか?

篠原:それが、ゴキブリって繁殖に関してめちゃくちゃ賢くて、家族計画がしっかりしていて、住まいの大きさ以上に群れを大きくすることはないんです。

 群れが大きすぎても小さすぎても生存率が下がるから、種の存続のために本能で調整したりもする、とっても社会的な生きものなんです。

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