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「モチベーションが生まれない仕事」がなぜ存在するのか?人気コンサルタントが教える真実

学び

「誰も評価してくれない」と嘆く前にやること

仕事

「上司も忙しそうで何もフィードバックしてくれない」「周囲に聞いても“うーん”と曖昧な答えしか返ってこない」という場合でも、大丈夫です。「フィードバック」は、必ずしも上司からの評価や顧客や関係者の反応でなくても構いません。上司や周囲の評価や反応がわかりにくい場合、“自分で”フィードバックすればよいのです

 売上金額や完成の度合いは、自分でもわかるため、以前の自分の成果と比較できます。品質に関しても、自分で項目や基準を設け、点数をつければよいのです。達成までの時間や何かを行なった回数など、測定できるものを組み合わせれば、仕事の難易度も自覚できます。ゴール、目標を、自分の能力で頑張ればクリアできるところに設定しましょう。

 今月の目標、今週の目標、今日の目標などを自分で設定し、それぞれ「クリアできたらご褒美はこれ」なども決めておくと楽しめます。タスクをゲーム化し、次々にクリアできる状態にすれば、モチベーションが高まり、フローにつながります。

仕事のモチベーションを維持するために

 自分がリーダー的な立場なら、チーム全体で楽しく仕事ができるような仕組みにすると、楽しい職場になり、なおよいでしょう。一方で、もし「上司が評価してくれない、そもそも職場や仕事に関して多くの不満がある」と感じる場合は、まずその状況を自分の力で変えられるか考えてみてください。

「うまく提案したら、変わる部分があるかも」など変えられそうなら、試してみるとよいでしょう。「ムリ」と思う場合、そこは諦め、そもそもの目的を思い出して、別の現実的な方法を探してみましょう。誰かに相談するのも、違う方法を模索するのも手です。

この上司の下では、やる気は起きない」など、他人や環境のせいにすると、それらの外的要因が変わらないかぎり問題は解決されません。自分ができることに集中すると、何らかの解決策が見つかったりします。

 とくに、仕事のモチベーションに関することは、自分でゴールと目標を決め、チャレンジをしながら能力を高めていけば、楽しく働けるようになります。「この上司は嫌いだけれども、自分のモチベーションとは関係ない」「この上司に左右されないようにしよう」などと思ったほうがよいでしょう。

<TEXT/マネジメントコンサルタント 川嵜昌子>

マネジメントコンサルタント。長崎市生まれ。東京のベンチャー企業の創業期メンバーとして立ち上げに携わり、自社の急成長、東証一部上場という経験を得た後、独立。5000社以上の経営者に取材およびコンサルティングを行なう。一般社団法人日本アンガーマネジメント協会参事。著書『自分をサクサク動かすセルフマネジメント』(総合科学出版)ほか

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